SDGsの身近な例とは?企業や個人の取り組むポイントを解説
2023.06.01
SDGsは、2030年までに達成すべき世界共通の目標です。
テレビやネットのニュースだけでなく、日常会話で話題になる機会も増えてきており、世間の関心が日増しに高まっています。
ですが、SDGsには、環境保護、経済成長、ジェンダーレス、貧困の撲滅など多くの内容が含まれており、全てを完全に理解することは難しいです。
そこで、今回は、企業がとりくみやすいSDGsの身近な例ととりくむ際のポイントを解説します。
SDGs(持続可能な開発目標)とは?
SDGsとはSustainable Development Goals(サステナブル ディベロップメント ゴールズ) の略称で、持続可能な開発目標を指します。
読み方はエス・ディー・ジーズです。
2015年9月の国連サミットで採択されました。
現在生きている人々やこれから生まれてくる人々が、希望を持って生きられる世界を目指すための目標です。
貧困や地球環境などの問題を解決し、世界中の人々が豊かに暮らせる世界を実現できるよう、17個の目標が定められています。
国連加盟国である193ヶ国が、2016年から2030年までに目標達成を目指している現状です。
17個の目標は、以下の通りです。
地球上の「誰一人取り残さない」ことを目指して定められた17の目標です。
個人が取り組めるSDGsの取り組み例
SDGsは、特別なものではなく、私たちの生活の身近にある課題なのです。
家庭内、職場、外出先など、あらゆる場面で始めることができます。
SDGsの目標達成には、個人の取り組みの積み重ねも必要です。
個人でできるSDGsの身近な例として、どのようなものがあるか見ていきましょう。
電気や水を無駄遣いしない
節電と節水、温室効果ガスの排出抑制と、地球の資源を守ることにつながります。
具体的な例を以下に挙げます、
・洗い物やお風呂のときに、水を出したままにしない
・照明やテレビをつけたままにしない
・エアコンの設定温度に気をつける(夏は高めの設定にして、冬は低めの設定にする)
・家電や照明を買い替えるときには、省エネの商品を選ぶ
食べ物のロスを減らす
食べ物は、食べれる量だけ買うようにしましょう。
フードロスの半数は家庭から出ると言われており、廃棄には多くのエネルギーを消費します。
価格が安いからと言って、食べれない量の食料を買うのは、お金の無駄なだけでなく、環境にもよくありません。
今まで捨てていた食材を料理に使えないか考えてみたり、賞味期限が近づいた値引き品を買うということも、取り組みの1つです。
マイバッグ・マイボトルの持参
マイバッグとマイボトルの原料はプラスチックです。
プラスチックは、植物由来の原料と比較すると、環境負荷が大きくなります。
レジ袋を使わず、マイバッグを持ち歩くようにしたり、マイボトルやマイカップを使ったりするようにしましょう。
衣類や子どものおもちゃなどを寄付する
不要物でも使える服やおもちゃをほしい人は少なくありません。
使える不要物を慈善団体に寄付すると、ほしがっている他の方の手に届けてくれます。
ごみを減らす・分別を徹底する
地球環境を守るためには、ごみの量を減らし、分別を徹底して、限りある資源を循環させていく必要があります。
例えば、スーパーの資源回収ボックスを利用したり、生ごみを堆肥化する、リサイクルショップなどに買い取ってもらって、次の所有者を探してみるといったことが挙げられます。
公共の交通機関を利用する
バスや電車など、公共の交通機関を積極的に利用しましょう。
バスや電車は一度に多くの人を運べるので、温室効果ガスの排出量を抑えることができます。
また、徒歩や自転車など、燃料を一切使わないクリーンな移動方法も推奨されています。
運賃を節約しながら、軽い運動になるので。おすすめです。
個人が取り組めるSDGsの取り組み例
次に、企業で取り組める、SDGsの身近な例を見ていきましょう。
ペーパーレス化
環境に配慮された紙を使用するのもいいのですが、紙を使用しないという方法もあります。
コピーして資料を準備しても、不要になることがあります。
データで資料を作成したり、クラウドで情報を共有すると、環境に優しいだけでなく、作業効率も上がります。
環境に配慮したものを使う
環境に配慮した素材のコピー用紙や名刺などがあります。
これらを使用することによって資源使用量の削減や、リサイクル率の向上につながります。
業務で紙を使用することが多いので、職場で使っているものが環境に配慮されているか、見直しましょう。
節電する
オフィスでは、パソコンや照明など、毎日多くの電力を消費します。
そのため、休憩中は、パソコンをスリープ状態にする、使用していない部屋の電気はこまめに消すなど、従業員の節電対策が重要です。
また、エアコンは電力の消費が激しく、省エネのためにフロアの設定温度をしっかりと定めている企業も多いです。
ですが、体感温度は人によって違うため、寒すぎる、暑すぎると感じる方が出てしまいます。
そのような時には、ひざ掛けなどを用意しておくといいでしょう。
ボランティアに参加
地域に貢献することも、企業の重要な役割です。
ごみ拾い・植林・地域の学校での環境教育など、さまざまなボランティアがあります。
ボランティアを通して環境保護や、生物多様性の保全などSDGsに直結する取り組みができます。
働き方改革
多様な働き方が求められる現代では、企業は、従業員の働き方を定期的に見直す必要があります。
従業員の満足度がSDGsの目標達成につながるだけではなく、優秀な人材の確保にもつながります。
従業員の意見を取り入れるために、アンケートや面談をするといいでしょう。
企業がSDGsに取り組む際のポイントとは?
企業がSDGsに取り組む際のポイントをご紹介します。
SDGsへの理解を深める
SDGsの概要や取り組む必要性についての基本的な知識や考え方を学びましょう。
優先すべき課題を決める
SDGsには、17の目標、169のターゲット、232の指標がありますが、対象範囲が幅広く項目数も多いので、全てに取り組むことは難しいです。
そのため、自社と関連性が高い課題から優先的に取り掛かりましょう。
目標を決める
次に、具体的な目標を設定します。
達成するまでの期限、数値、マイルストーンなどの、期限付きで測定可能な項目で達成度を可視化します。
そうすると、漠然と取り組むという事態を避けられ、明確な目標によって、社内のパフォーマンスの向上も期待できます。
経営に組み込む
具体的な目標が決まったら、経営に組み込んで、企業に定着させます。
報酬体系や評価制度と結びつけることによって、目標が達成できるようにしましょう。
報告する
SDGsへの取り組みの結果は、社内と社外に対して、定期的に報告しなければいけません。
進捗状況を共有することによってフィードバックを得られ、PDCAを回しながら改善し続けることができます。
報告の方法は、統合報告書やCSRレポート、自社HPへの掲載、自社の商品やサービスに認証マークを付けるなど、いろいろあります。
SDGsへの取り組みを、企業への評価の指標の1つとする株主や消費者が増えているので、定期的な報告は必要です。
まとめ