コラム

会社の緊急連絡網の作成手順と連絡方法

2023.06.06

「会社の緊急連絡網は必要?」

 

会社の緊急連絡網の必要性や作成方法がよくわからず、困っている担当者の方もいるのではないでしょうか。

 

緊急連絡網は、災害やトラブルが起こった時に、対応の指示や迅速な情報共有を目的に活用されています。

 

緊急時に、従業員と迅速に連絡が取れるようにしておくことは非常に重要です。

 

ですが、適切なフローで作成しなければ、十分に機能を発揮できない恐れがあります。

 

今回は、会社の緊急連絡網の必要性や作成手順、会社の連絡網の連絡手段について解説します。

会社の緊急連絡網の必要性とは?

緊急連絡網とは、災害やトラブルなどの緊急時に、情報収集と共有の迅速化を目的に、緊急時の連絡方法や順番を定めたものです。

 

BCP(事業継続計画)対策の1つとして、整備する企業が多くあります。

 

非常時用として緊急連絡網を作成する目的は、災害や大規模事故が発生した時の安否確認や深刻なトラブル発生時のスムーズな周知です。

 

緊急時の連絡は、従来の電話だけではなく、メールやチャットなどさまざまなサービスが提供されています。

 

それにより、緊急連絡網の構築をしやすくなり、緊急時に備えて緊急連絡網の作成が必要となるのです。

緊急連絡網の連絡手段

会社で緊急連絡網を作成する場合、何を連絡手段にするかによって、情報の伝達スピードや方法が異なります。

 

会社の緊急連絡網の連絡手段として考えられるのは、電話、メール、ビジネスチャット、SNSなどです。

 

それぞれの特性について解説します。

電話

電話は口頭での伝達になるため、確実に連絡が伝わります。

 

相手の反応をみながら話をすることができ、不明点があれば、すぐに回答できます。

 

また、留守番電話にメッセージが残るため、タイミング悪く電話に出れなくても、メッセージに気づきます。

 

ですが、電話は、1対1のやり取りのため、一斉送信ができません。

 

電話を受け取た人が次の人に電話をするという作業を繰り返すため、情報の伝達までに時間がかかります。

 

伝達している間に状況が変わってしまうと、最新ではない情報が伝達されてしまうことがあるので、注意した方がいいでしょう。

 

また、電話帳を全従業員で共有しなければいけませんが、個人情報をもつ従業員が増えるほど、情報漏洩のリスクが懸念されます。

 

また、災害時に通信制限を受けやすいことや、伝達の過程で情報が変わることがあるため、注意する必要があります。

メール

メールアドレスを登録すれば、伝達事項を一斉送信することができます。

 

また、詳細で正確な情報を伝えられます。

 

メールは、毎日たくさん来ますので、メールで緊急連絡を送っても、たくさんのメールに埋もれてしまって、気づかないことがある点に注意しましょう。

 

また、迷惑メール設定していると、緊急メールが届かないこともあります。

 

メールを確実に受信するために、テスト送信をするといいでしょう。

 

メールアドレスは変更されることがよくああるため、連絡先が変わっていないか、定期的に確認する手間がかかります。

SNS

SNSでもメッセージを一斉送信できます。

 

チームでSNSのグループを作っておくと、グループ内でお互いの情報を共有できます。

 

また、SNSには既読機能があるため、メッセージを読んだ人数を把握することができます。

 

既読率が悪ければ、個別にメッセージを送信して対応するといいでしょう。

 

SNSは、災害時に、たくさんの人がサービスを利用すると、システムが停止するリスクがあります。

 

また、SNSのプライベートアカウントを教えることをよく思わない従業員もいます。

 

SNSで緊急連絡をする際には、ビジネス用のアカウントを作っておきましょう。

 

ビジネス用のアカウントであれば、プライベートアカウントをグループで共有するよりも従業員が利用しやすくなるでしょう。

連絡網の作成手順

会社の緊急連絡網を作成するにはどうしたらいいのでしょうか。

 

会社の緊急連絡網の作成手順について見ていきましょう。

連絡先リストを作る

従業員の連絡先を記載したリストを作ります。

 

情報を伝達しやすくするために、部署ごとにグループに分けてリスト化するといいでしょう。

 

電話番号とメールアドレスを記載すると、情報を伝えやすくなります。

 

従業員がプライベートで使用している連絡先をリストに記載する場合、本人の了承を得る必要があります。

責任者を決める

緊急連絡網を使うかどうかを判断する責任者を決めましょう。

 

社長が責任者となる場合が多いですが、連絡ができない場合を想定して、代理で運用を担う人材も配置しておきましょう。

 

副社長や部長など社長以外の複数人を選んで、優先順位も決めておけば、社長が不在の場合も対応に困ることはありません。

使用条件を決める

「震度〇以上の地震が発生したら」、「緊急事態宣言が発令されたら」緊急連絡網を使用するといった条件を決めなければいけません。

連絡する順番やフローを決める

緊急時は迅速に連絡する必要がありますが、情報が錯綜しないように対策をしなければいけません。

 

責任者が従業員に向けて発信する情報のフローを決めましょう。

記載事項を決める

緊急連絡網に記載する内容を決めます。

 

氏名、部署名、電話番号、住所、メールアドレスを記載するのがいいですが、個人情報保護の観点から、必要最小限の情報にしましょう。

緊急連絡網の運用方法を周知する

緊急連絡網を作成したら、運用方法について全従業員へ周知します。

 

緊急時は、誰から、いつ、どんな手段で連絡が来るのかといったことを分かりやすく伝え、理解してもらう必要があります。

 

緊急連絡網を全従業員に配布する場合、従業員の個人情報が記載されているので、本人に了承を得たり、取扱い時の注意事項を伝えなければいけません。

緊急連絡網の利用上の注意点とは?

緊急連絡網を利用していく際に、企業が注意するべきポイントについて解説します。

保管場所

緊急連絡網を作ったら緊急時に使える状態にしておく必要があります。

 

自宅に、緊急連絡網を置いておくだけでなく、携帯のフォルダに保管して、緊急時にすぐ確認できるようにしましょう。

情報漏えい対策

緊急連絡網に記載されている氏名、電話番号、メールアドレスは個人情報です。

 

個人情報を収集する前に、目的を伝えて、同意を得るだけではなく、緊急連絡網が流出したり悪用されることがないように慎重に取り扱わなければいけません。

 

パソコンやスマホに保管する場合、不正アクセスやウイルス感染対策をし、クラウド上に配置する場合、アクセス制限やダウンロード制限をする必要があります。

まとめ

緊急連絡網は、緊急時に非常に大切です。

 

緊急時は、冷静さを失ってしまうことがあり、適切な判断をすることが難しいこともあります。

 

ですが、緊急連絡網を使って、迅速に従業員の安否確認を行い、正確な安否状況を把握することで、落ち着いて適切に判断できるようになります。

 

自社に最適な方法で緊急連絡網を導入しましょう。

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