リスクアセスメントとは?必要性や進め方について解説
2024.08.12
リスクアセスメントは、労働安全衛生法によって、事業者の努力義務として定められています。
ですが、「リスクアセスメントとはなんとなく知っているけど、説明はできない」と思っている方は少なくないのではないでしょうか。
今回は、リスクアセスメントの必要性や進め方を解説します。
リスクアセスメントとは
リスクアセスメントとは、職場における潜在的な危険性や有害性を調査して、リスク低減のための取り組みを実行する流れのことです。
2006年に労働安全衛生法が改正され、労働安全衛生法第28条の2で、リスクアセスメントへの取り組みが努力義務化されています。
(事業者の行うべき調査等)
第二十八条の二
事業者は、厚生労働省令で定めるところにより、建設物、設備、原材料、ガス、蒸気、粉じん等による、又は作業行動その他業務に起因する危険性又は有害性等(第五十七条第一項の政令で定める物及び第五十七条の二第一項に規定する通知対象物による危険性又は有害性等を除く。)を調査し、その結果に基づいて、この法律又はこれに基づく命令の規定による措置を講ずるほか、労働者の危険又は健康障害を防止するため必要な措置を講ずるように努めなければならない。
引用:e-Gov法令検索「労働安全衛生法」
企業は、従業員が安心して働けるように、リスクアセスメントを実施しなければならないのです。
リスクアセスメントの必要性
企業は、リスクアセスメントを実施して、健全な職場を実現する必要があります。
では、なぜリスクアセスメントを実施しなければいけないのか、その必要性について解説します。
従業員を守るため
災害や危険から従業員を守るために、リスクアセスメントを実施します。
職場に潜むリスクだけでなく、地震などの自然災害や新型コロナウイルスのような感染症への対策など、災害に強い企業づくりを目指さなければなりません。
災害などが発生した場合、どうやって従業員を守るのかといった企業経営を修正する方法を構築するために、リスクアセスメントが必要になります。
優秀な人材を確保するため
労働災害が起きると、その企業への信用度が低下し、従業員が離職するおそれがあります。
そのため、リスクアセスメントを行って、従業員に安心感を与えることが重要です。
安全な職場環境作りをしていると、企業への信頼が高まり、従業員の離職を回避することが期待できます。
また、求職者に、リスクアセスメントの事例や改善策などをアピールして、安全性の高い企業という印象を与えることができます。
労災を引き起こす危険性を排除するため
企業の信用度を高めるため
リスクアセスメントの取り組みをしていると、事業継続の可能性を証明できるため、取引先からの信用が得やすくなります。
また、投資家や金融機関から融資や評価を受ける際に、リスクアセスメントへの取り組みは、プラスになります。
リスクアセスメントの進め方
リスクアセスメントに取り組む時は、正しい方法で進める必要があります。
職場の安全性を高めるために、ステップごとに進めていきましょう。
危険性や有害性の特定
まず最初に、リスクアセスメントの対象となる職場・作業・設備について、危険性や有害性の特定をしましょう。
例えば、機械、設備、原材料、作業行動、労働環境(長時間労働など)から労働者に危険をもたらすものなどが挙げられます。
リスクの見積もり
特定した危険性や有害性が発生したことによって従業員に与える健康障害の「重篤度」や「発生する可能性の度合い」を数値化して、リスクの大きさを見積もります。
見積もりは、経営層だけでなく、現場や作業内容などに詳しい人物を参加させることが大切です。
リスク低減措置の検討
見積もったリスクの中で、優先順位の高いものから、どのような対策をするのかを検討します。
企業内で対策を考えれない場合、専門家にアドバイスをしてもらうのもいいでしょう。
リスク低減措置の実施
対策が決まったら、リスクアセスメントの担当者が主導しながら、優先度の高いものから対策していきます。
リスク低減措置を実施して、問題が生じたら、関係部署に説明し、代替案を出して、改めて承認を得なければいけません。
リスクアセスメントの経過観察
リスク低減措置を実施後、関係部署に、実施した対策の結果について説明をします。
それから、社内にどのようなリスクが潜んでいるのかを周知し、安全意識を高めるために、全従業員と共有するといいでしょう。
危険性が高い業務に就く従業員に対しては、定期的に周知し、危険性を常に意識させるようにしましょう。
リスクアセスメントの効果
リスクアセスメントを実施すると、どのような効果があるのでしょうか。
以下で見てみましょう。
職場のリスクが明確になって、ルールを守るようになる
職場で潜在化している危険性や有害性が明確化されると、従業員が定められたルールを遵守すべき理由を理解しやすくなります。
リスクへの認識を共有できる
リスクアセスメントは、リスクアセスメント責任者、安全管理者、現場従業員によって実施されます。
そのため、全従業員が、災害や安全衛生のリスクに対して共通認識を持つことができます。
また、従業員がリスクアセスメントへ主体的に動くようになると、従業員の安全意識の向上が期待できます。
対策の優先順位を理解できる
リスクの見積もりをすると、対策の優先順位が決められます。
また、従業員は、「どうして注意して作業する必要があるのか」を理解でき、優先順位をつけて対策ができます。
まとめ
また、リスクアセスメントの対策を立てたら、従業員に周知し、企業全体で安全性を向上させるようにしましょう。
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