ペーパーレスは不便?ペーパーレスの不便を解消する方法
2024.08.17
業務の効率化や、コスト削減、環境保全の観点から、多くの企業がペーパーレス化を推進しています。
ですが、準備をきちんとしないでペーパーレス化を進めると、不便を感じることが多くなって、逆効果になってしまいます。
そこで、今回は、ペーパーレスの不便を解消する方法などについて解説します。
ペーパーレスに不便を感じてしまう理由
ペーパーレス化は、業務効率を向上させてくれますが、方法を間違えると紙よりも効率が悪くなるおそれがあります。
ペーパーレスに不便を感じてしまう理由について、以下で解説をします。
直接書けない
紙媒体を使っているのであれば、紙に書くことができます。
ですが、デジタル化された文書には、基本的に直接書き込むことはできません。
書き込みができるようにするためには、タブレットとタッチペンなどの専用のツールやデバイスが必要です。
ですが、全社的に導入すると、費用は高額になります。
手書きに慣れている方は、書類に直接書き込んだりメモを取ったりできないことに不便さを感じるでしょう。
必要なデバイスが用意されていない
必要なデバイスが用意されていないと、電子データを取り扱うことができません。
例えば、パソコン、タブレット、サーバーのレンタルや回線といったものが挙げられます。
ペーパーレス化を進める前に、どんなデバイスが必要なのか確認しましょう。
慣れるのに時間がかかる
ペーパーレス化をすると、請求書の電子化など業務フローを変えなければいけません。
新しい業務フローに慣れるまでは、非効率でストレスを感じることがあるでしょう。
ツールに慣れるまでは、紙媒体による業務の方が楽だと思いやすいため、ペーパーレス化をした当初は、不満が社内から出てくることが考えられます。
ルール作りに時間と手間がかかる
世代や働き方が異なる複数の従業員が利用する場合、ルールを作る必要があります。
ですが、ルール作りに時間と手間がかかってしまい、本来の業務の時間を割いてしまうこともあるでしょう。
ITリテラシーの低さ
ITリテラシーが低いと、ツールの操作が難しいので、不便を感じやすくなります。
パソコンやスマートフォンなどに慣れていない従業員は、ITリテラシーが低いと考えられます。
また、ツールを導入しても、活用されなかったり、効率的に利用できていないと、ペーパーレス化の効果を得られなくなります。
通信環境の影響を受けてしまう
ペーパーレス化をすると、情報は、デジタルデータで保存されます。
また、情報の共有や保管をするのに、オンラインストレージなどを使用すると、データを見るなど、すべての操作をインターネットを通じてするため、通信環境による影響を受けてしまいます。
したがって、デバイスが故障したり、通信障害が起こると、データを閲覧できないだけでなく、データが消失してしまうという可能性もあります。
文字や画像が見にくい
パソコンやタブレットなどのディスプレイでは、画面の見づらさを感じる人もいます。
文書の文字が細かいと、紙媒体よりも見づらく感じる可能性が高まります。
また、ブルーライトの影響で、長時間文書を読むと目の疲労を感じやすくなったり、視力の低下につながる恐れもあります。
ペーパーレス化を不便に感じてしまう原因
ペーパーレス化を導入した時に、準備に問題があって、ペーパーレス化をうまく推進できず、業務が非効率になってしまっているケースが多くあります。
そこで、ここでは、ペーパーレス化が不便になってしまう原因について解説します。
ペーパーレス化のメリットを理解できていない
ペーパーレス化には、情報共有時の手間の軽減、生産性の向上、印刷にかかるコストの削減といった、多くのメリットがあります。
ですが、このようなメリットを理解していないと、ペーパーレス化への抵抗感はさらに強まるでしょう。
ペーパーレス化をするには、従業員の協力が欠かせません。
ネガティブな印象のまま、ペーパーレス化を進めてしまうと、ペーパーレスの本質とは違う部分で非効率さが発生してしまうこともあります。
ペーパーレス化のメリットや目的、操作方法などについてしっかりと周知することで、ペーパーレスへの理解を深めることが大切です。
従業員のITリテラシーが不足している
ペーパーレス化では、デジタルツールを最大限に活かすことが大切ですが、従業員のITリテラシーが不足していると、うまく活用できない可能性があります。
従業員のITリテラシーが低いと、導入するツールの効果的な使用方法について他の従業員とうまく共有できない可能性が高いです。
デジタルツールに不慣れな従業員が多いと、担当者に質問や問い合わせが集中し、負担が大きくなってしまうでしょう。
データ管理のルールが決められていない
ペーパーレス化を推進する中で、データ管理のルールが統一されていないと、生産性が低下します。
例えば、ファイル名をつける際のルールが統一されていないと、フォルダ内の整理整頓が難しくなり、文書の検索もしづらくなります。
また、文書へのアクセス権付与ルールが統一されていないと、同じ部署内でも特定の文書にアクセスできる従業員とできない従業員が出てきて、認識の齟齬につながります。
ツールを使いこなせていない
ペーパーレスを推進するために導入したツールを使いこなせないと、生産性が低下します。
社内のITリテラシーの状況に合わせて、研修期間は余裕を持って設定する、マニュアルを用意するなどの準備をしておかないと、導入時の混乱によって、業務が停止してしまうこともあります。
ペーパーレス化の不便を解消する方法
ペーパーレス化の目的の設定
ペーパーレス化の目的を決めると、従業員が取り組むべき課題や目標を理解しやすくなります。
ペーパーレス化の目的としては、以下のようなものが挙げられます。
・コスト削減
・業務効率化
・情報セキュリティの向上
・テレワークなど、従業員の柔軟な働き方の実現
何のためにペーパーレス化を導入するのかを設定しましょう。
研修をする
ペーパーレス化の必要性や、新しい業務フローを理解してもらうために、社内で研修をするといいでしょう。
ペーパーレス化の目的やメリットを理解してもらうことによって、ペーパーレス化に対する意識を高めて、積極的に運用することができるようになります。
ルールのマニュアル化
ペーパーレス化によって、現場に混乱が生じないようにするには、ルールをマニュアル化する必要があります。
そうすることによって、ITリテラシーの低い従業員に新しい業務フローの習得を促せます。
また、ルールを統一化すると、業務を標準化できます。
ルールを設定する項目としては、以下のものが挙げられます。
・ペーパーレス化する書類
・データの保存方法
・パスワードやアクセス制限などセキュリティ管理の方法
・システムの利用方法と承認や押印の方法などの業務フロー
段階的に実施する
ペーパーレス化は、業務フローの変革です。
そのため、全社一斉にペーパーレス化を始めるのではなく、ペーパーレス化を導入しやすい一部の部署やプロジェクトから始めていくといいでしょう。
そうすると、企業運営への影響が小さくなるだけでなく、クリアできた点と予想と違った点を把握して、次に生かすことができます。
また、予算などのリソースを確保しやすかったり、ペーパーレス化に精通した従業員を育てて、他の従業員の教育係にすることもできます。
デバイスやシステムの導入
ペーパーレス化をするには、デバイスやシステムの導入が必須です。
ペーパーレス化の目的を明確にして、それにあった製品を選ぶといいでしょう。
ですが、デバイスやシステムの導入にはイニシャルコストがかかるため、予算や利用期間を考慮して、従業員が使いやすく理解しやすいものを選びましょう。
取り組みやすいペーパーレス化の例
クラウドサービスを活用する
電子決裁システムを導入する
まとめ
今回は、ペーパーレスが不便と言われる点とその原因、改善のポイントについて解説しました。
多くの企業がペーパーレス化を推進していますが、不便さを感じる声もあり、紙媒体での運用から脱却しきれない企業もたくさんあります。
ですが、ペーパーレスにはさまざまなメリットがあるため、ペーパーレスの目的を明確にし、従業員の業務内容やITリテラシーに合ったツールを選定して、段階的にペーパーレス化を導入する必要があります。
さまざまな取り組みを通じて、全従業員が納得する効率的なペーパーレス化を実現していきましょう。
コストを抑えて、自宅住所を知られずに都心一等地住所を使って仕事をしたい方におすすめのバーチャルオフィス「ブルーム」
バーチャルオフィスと契約をすれば、バーチャルオフィスの住所を登記や契約書の住所として利用することができます。
個人事業主やフリーランスのように自宅で作業をしている人は、バーチャルオフィスを利用すると、自宅住所を公開しなくて済むため、プライバシーを守って仕事ができます。
ブルームは、東京都新宿区西新宿の一等地住所を貸し出しているバーチャルオフィスです。
住所利用サービスは、月額300円で利用でき、業界最安値となっております。
コストを抑えて、プライバシーを守りながら自宅で仕事をしたい方は、ブルームの利用をぜひご検討ください。