ザイオンス効果とは?活用例、メリットや注意点などを解説
2024.08.18
「興味がなかったのに、毎日見ていたら、興味が出てきた」という経験はありませんか?
これは、接触回数が多いほど、人は親しみを持つという心理効果のことで、ザイオンス効果と言います。
ザイオンス効果は、マーケティングなど、さまざまな分野で応用できます。
今回は、ザイオンス効果のメリットや、マイナスにならないための注意点、活用例、効果を高めるポイントなどについて解説します。
ザイオンス効果(単純接触効果)とは
ザイオンス効果とは、特定の人物や物事に何度も繰り返し接触することで、好感度や評価が高まっていくという心理的傾向を表す言葉です。
アメリカの心理学者ロバート・ザイオンスによって1968年に発表されました。
単純接触効果とも言います。
例えば、自社によく来社して、コミュニケーションをしてくる営業担当者の提案する商品に、最初は興味がなかったけど、顔なじみになるにつれて話を聞く気になったということが挙げられます。
これは、接触頻度が高いほど、印象がよくなるというザイオンス効果に沿った、営業テクニックです。
ザイオンス効果は、SNSやテレビなど日常のあらゆるところで無意識に経験しています。
ビジネスにおけるザイオンス効果の活用例
ザイオンス効果は、人との対面だけでなく、メール配信や広告、SNSなどにおいても発揮されます。
商品やサービスの認知拡大やブランド力向上のため、ザイオンス効果を意識した施策には、どのようなものがあるのか、以下で見てみましょう。
テレビCM
テレビCMは、最も身近なザイオンス効果の実例です。
一定期間に、同じCMが何度も繰り返し流れることによって、視聴者の商品に対する認知や興味が醸成され、購買につながることが期待されます。
どちらの商品を買うか迷った時、CMで見たことのある商品を無意識に選んだ経験があるのではないでしょうか。
テレビCMは、無意識的な行動にも影響するほど効果が高いとされる手法です。
リターゲティング広告
リターゲティング広告とは、一度サイトに訪れたユーザーにくり返し広告を配信する広告のことです。
気になる商品があって、サイトを閲覧しても、購入しなかった経験は誰にでもあるでしょう。
興味はあるが購入に至っていない方に広告を表示し、商品への興味を高めます。
何回もその商品が広告として表示されるため、ザイオンス効果によって顧客の関心が高まり、購入のチャンスを広げることができます。
SNSの発信
SNSは、誰でも無料で簡単に始められ、多くの方が利用しているツールです。
そのため、必然的に目に触れる頻度も高くなります。
商品や会社がユーザーの記憶に残るためには、情報を繰り返し目にしてもらう必要がありますが、テレビCMやWeb広告を展開するには、大きなコストがかかるため、導入できない企業もあるでしょう。
ですが、SNSへの企業アカウントの投稿は、最新情報だけでなく、何気ない投稿によって接触機会を積み上げることで、ユーザーの好感度向上を期待できるでしょう。
メールマガジンとニュースレター
メールマガジンやニュースレターの配信も、ユーザーに接触する方法の1つです。
これらのユーザーは、商品やサービスに関心を持っている人です。
配信の頻度を増やすと、ユーザーへの印象を強め、親近感を持ってもらうことができるでしょう。
特に、ステップメールは、高い頻度を保ってユーザーに接触できるため、関係構築に役立ちます。
何度も営業訪問をする
ザイオンス効果のメリット
ザイオンス効果は、さまざまなシーンで活用できます。
では、ザイオンス効果にはどのようなメリットがあるのか、見てみましょう。
誰でも実践できる
ザイオンス効果は、相手の目に触れるなど、接触する頻度が高いほど効果が生まれやすくなります。
例えば、営業を始めたばかりの人でも、取引先を訪問する回数が増えれば、相手に好感や好印象を持たせることができます。
営業の成約率が上がる
飛び込み営業は、営業方法の中でも、難易度が高いですが、ザイオンス効果は有効です。
例えば、1回目の訪問では、自己紹介と名刺交換だけをします。
2回目には、パンフレットを渡し、3回目には雑談をして、訪問回数を増やします。
そうすると、顧客は、自然と興味を持つようになります。
ザイオンス効果を活用する際の注意点
ザイオンス効果には、さまざまなメリットがありますが、その効果を無駄にしないように、以下の点に注意しましょう。
ネガティブな印象を改善させる力はない
商品やサービスに対して、既にネガティブな印象を持っている人には、ザイオンス効果は発揮しません。
嫌いな相手が、何度も接触回数を増やしてきても、好意に変わることはないでしょう。
そのため、商品やサービスに好意的でないユーザーは、ターゲットから除外する必要があります。
例えば、配信を拒否しているユーザーへに不用意なアプローチをすることは、やめた方がいいでしょう。
接触回数は10回がピーク
ザイオンス効果による好意の上昇は、無限に続くのではありません。
頻繁な接触をしても、一向に評価を高めてくれない相手に、何度も接触しても効果はありません。
むしろ、しつこいと悪い印象になる可能性があります。
ザイオンス効果が発揮されるのは、接触回数が10回までと言われています。
そのため、それ以上、同じ方法で接触をしても、効果は期待できないと判断したほうがいいでしょう。
好印象を与える
ザイオンス効果では、好印象を与えることも大切です。
一回でも嫌悪感を抱かせてしまったら、それを取り除くのは難しいです。
接触の回数が増えるほど悪い印象が強くなり、ザイオンス効果が逆効果になる可能性があります。
相手が要求していないのに、しつこく訪問をしたり、メールを配信したりするといった施策は逆効果につながる危険性があるため、注意しましょう。
接触する期間を空けないようにする
無意味な接触をしない
ザイオンス効果を高めるポイント
ザイオンス効果を最大限に高めるためには、何をしたらいいのでしょうか。
以下で見てみましょう。
有益な情報を提供する
相手にとって価値のない情報を提供しても興味を持ってもらえません。
したがって、相手が必要としている情報は何かを考えて、相手が知りたいと思う情報を提供しましょう。
例えば、購入を検討している相手であれば、商品の詳細やお得に買える方法などを提供すると、購買意欲がより高まるでしょう。
短期間でたくさん接触する
ザイオンス効果は、短期間でできるだけ多く接触する方が効果が高まると言われています。
「1年に3回見たCM」よりも「1週間に3回見たCM」の方が、商品についての記憶が残りやすいです。
また、一度高めた好感度は長期間持続します。
密接な関係作りを心がける
ザイオンス効果を高めるには、接触回数を増やすだけではなく、相手と密接な関係を構築していく必要があります。
コミュニケーションを工夫する
ザイオンス効果においては、コミュニケーションが大切です。
消費者は、何を買うかということより誰から買うかということを重視する傾向にあると言われています。
SNSやメールマガジンで情報を発信する場合、相手が知りたい情報だけではなく、企業の歴史やビジョンなど、ストーリー性を感じる価値観も発信しましょう。
まとめ
ザイオンス効果は、マーケティングや営業活動にも取り入れられており、顧客の購買欲につなげられます。
ザイオンス効果は実践しやすいため、この記事を参考にして、ザイオンス効果をマーケティングや営業に導入してみてください。
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