ワークエンゲージメントの意味やメリット、高める方法などを解説
2024.08.31
働き方改革を行う際に、テレワークやフレックスタイムといったワークスタイルを提供している企業は多く存在します。
ですが、十分な効果が期待できるわけではありません。
そこで、注目されているのが、ワークエンゲージメントです。
厚生労働省によると、ここ最近の10年間でワークエンゲージメント(エンゲイジメント)の関心が高まっていることが指摘されています。
ワークエンゲージメントが高い人ほど、仕事にやりがいを感じて、仕事に熱心に取り組んでいることが、さまざまな研究で明らかになっています。
今回は、ワークエンゲージメントの意味やメリット、高める方法などを解説します。
ワークエンゲージメントとは
ワークエンゲージメントとは、従業員が仕事に対してポジティブな感情を持ち、充実している状態のことです。
オランダ・ユトレヒト大学のシャウフェリ教授らが、以下のように定義しています。
”ワークエンゲージメントは、仕事に関連するポジティブで充実した心理状態であり、活力、熱意、没頭によって特徴づけられる。エンゲージメントは、特定の対象、出来事、個人、行動などに向けられた一時的な状態ではなく、仕事に向けられた持続的かつ全般的な感情と認知である”
出典)ワーク・エンゲイジメントに注目した個人と組織の活性化
(http://www.jsomt.jp/journal/pdf/063040205.pdf)
ワークエンゲージメントは、仕事への一時的な感情ではなく、持続的・全体的な感情であることが特徴です。
ワークエンゲージメントを構成する3つの要素とは
シャウフェリ教授らは、ワークエンゲージメントは、以下の3つの要素が揃った状態と定義しています。
活力
活力とは、従業員が生き生きとして、仕事に取り組んでいることです。
従業員が仕事に没頭していると、仕事の精度やスピードが向上するため、業務効率化だけではなく、人為的なミスも減らすことができることもあります。
高いメンタルを維持できているため、トラブルや失敗によるストレスを感じにくくなります。
熱意
熱意とは、熱中して仕事に携わり、誇りを持って新しいことに挑戦しようとする意欲があることです。
従業員の熱意が高いと、新たな知識のインプットも積極的にするため、今までにないアイディアが生まれたり、業務効率化につながる可能性があります。
従業員は、成果を求めて努力をするため、熱意があると、従業員本人のキャリアアップだけでなく、会社の業績アップにも貢献するでしょう。
没頭
没頭とは、従業員が、集中して仕事に熱心に取り組んでいることです。
集中して業務を行えるため、人為的なミスやトラブルを削減でき、作業効率や生産性のアップに期待ができます。
ワークエンゲージメントを高めるメリット
従業員のワークエンゲージメントを高めると、企業にさまざまなメリットをもたらします。
どんなメリットがあるのかを把握し、自社にとって適切なアプローチ方法を探ってみましょう。
では、ワークエンゲージメントを高めるメリットを解説します。
生産性の向上
ワークエンゲージメントが高い従業員は、仕事を意欲的に取り組むため、生産性の向上が期待できます。
仕事への熱意があると、新しいアイデアが創出され、新商品やサービスでビジネスチャンスを獲得できる可能性があります。
また、従業員が充実しながら仕事を行えると、生産性が向上し、企業の業績アップにつながります。
離職率の低下
ワークエンゲージメントを向上させると、従業員の離職率が低下します。
そうなると、採用コストを抑制でき、人材育成の中長期的な施策も実施しやすくなります。
メンタルヘルスの向上
ワークエンゲージメントの高い従業員は、仕事におけるストレスや苦痛を感じにくいため、メンタルヘルスの安定につながります。
できるだけ長く働きたいという考えを持っている従業員が多いため、人材確保にいい影響を及ぼします。
顧客満足度の向上
ワークエンゲージメントの高い従業員は、顧客満足度の向上に寄与します。
自社製品やサービスに自信のある従業員や、仕事に対するエネルギーが高い従業員は、最大限のパフォーマンスを発揮しながら働くため、顧客に質の高い製品やサービスを提供できるようになります。
そのため、高いクオリティを感じた顧客に安心感や信頼感を与えることができ、顧客満足度が上がります。
ワークエンゲージメントを高める方法
ワークエンゲージメントを高めるには、いくつかのアプローチが必要になります。
では、ワークエンゲージメントを高める方法を解説します。
タイムマネジメントやコミュニケーションスキルを向上させる
意思疎通をスムーズにする「コミュニケーションスキル」や限られた時間で生産性を高める「タイムマネジメント」を身につけましょう。
これらのスキルを習得して、仕事をうまく進められると、従業員の自己効力感が高まります。
目標を達成できると自信を持てるため、ワークエンゲージメントの向上につながります。
ジョブ・クラフティングを実施する
ジョブ・クラフティングは、仕事をやらされているのではなく、仕事に主体的に取り組んでいるという意識に変えて、従業員にやりがいをもたせる手法です。
例えば、自己分析や仕事に対するアプローチなどを見直すといいでしょう。
仕事への向き合い方を改めると、従業員のモチベーションが高まり、パフォーマンスの向上が期待できます。
ポジティブな思考を身につける
マイナスをプラスに変える、ポジティブな思考を身につけることも大切です。
それができると、仕事の失敗から改善点を見いだせるようになるため、仕事への不安を解消し、自身の成長にもつなげられます。
メンタルヘルスケア対策をする
従業員の仕事への熱意やモチベーションの向上だけを重視すると、目標を達成できなかった場合に、バーンアウト状態に陥ってしまい、やる気がなくなってしまう可能性があります。
そのため、メンタルヘルスケア対策も大切です。
産業医による面談や定期的なストレスチェックの実施によって、従業員の心身を正常な状態に保ち、熱意を持って、仕事に取り組めるでしょう。
まとめ
ワークエンゲージメントは、仕事へのポジティブな心理状態で、従業員と企業の双方にいい影響をもたらします。
厚生労働省が取り上げたこともあり、ビジネス界でも注目を集めています。
従業員のワークエンゲージメントを高めると、生産性の向上やメンタルヘルスの改善、顧客満足度の向上といったさまざまなメリットを得ることができます。
従業員の実態を把握し、自社に適した方法で従業員のワークエンゲージメントを高めましょう。
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