プロセスマネジメントとは?メリットやデメリット、注意点を解説
2024.09.21
プロセスマネジメントという言葉を聞いたことはあるでしょうか。
プロセスマネジメントは、業務効率化や生産性アップを図る方法の一つです。
今回は、プロセスマネジメントのメリットやデメリット、注意点などについて解説します。
プロセスマネジメントとは?
プロセスマネジメントとは、業務工程を管理・分析し、効率化するマネジメント手法です。
全体の業務プロセスを把握し、管理・分析することで、業務効率を上げて、企業の生産性を向上できます。
例えば、営業担当者の契約件数や売上だけを管理していた場合、契約数の成果にだけ注目してしまうと、平均と比べて契約数が多かった、または、少なかったという情報しか得られません。
つまり、各営業担当者の結果の差が何によって生まれているのかの把握は難しいでしょう。
ですが、プロセスマネジメントを取り入れると、問い合わせ、ヒアリング、提案、見積もり、契約というように段階ごとに分けて、各プロセスでの良し悪しを評価するため、どのプロセスに問題があるのかを明らかにすることができます。
プロセスマネジメントが適用できる業務とは
プロセスマネジメントは、すべての業務に適用できるわけではありません。
プロセスマネジメントは、営業や人事採用などの定型業務に向いています。
というのも、プロセスを改善しながら、成果を最大化しようとする手法ですので、毎回同じプロセスを繰り返す定型業務に適しているのです。
そのため、単発でおこなわれるプロジェクトなど、毎回業務プロセスが異なるものは、プロセスマネジメントを適用することは難しいと言えます。
プロセスマネジメントの必要性
プロセスマネジメントは、業務プロセスを細分化し、業務内容をメンバーと共有するため、各従業員のスキルに依存しないで、組織的に生産性が向上することが期待できます。
プロセスマネジメントに取り組んでいない企業では、従業員のスキルによって業務の進捗や生産性に差が生じますが、そうなった時に、人材を取り換えても、問題を解決できません。
各従業員のスキルに依存しない業務の効率化をすることが重要だからです。
例えば、人の手でしていた作業をデジタル化したり、書類を紙媒体ではなく電子で管理することなどが挙げられます。
そうすることによって、無駄な業務や課題を発見でき、業務の効率を改善できます。
プロセスマネジメントのメリット
プロセスマネジメントを導入すると、以下のメリットが得られます。
業務プロセスを可視化できる
プロセスマネジメントを導入すると、業務プロセスが可視化できます。
各プロセスごとに業務フローを洗い出すので、管理職が直接関わらない業務も正確に状況を把握できます。
したがって、うまくいってないプロセスがあれば、それを改善するためにアドバイスすることができます。
業務の進捗を把握できる
プロセスマネジメントで業務フローを整理すると、それぞれのフローの進捗を把握しやすくなります。
各従業員がどの作業にどれだけの時間をかけているのかが分かると、それぞれの課題や改善点が明確になります。
また、全体の業務効率が悪化するポイントも見つけやすくなります。
業務の属人化を防げる
業務の属人化とは、業務を担当している人だけが、仕事内容を把握していることです。
業務が属人化すると、特定の従業員が不在の場合、業務が停滞するだけでなく、特定の担当者にだけ仕事が集中して長時間労働が発生するおそれもあります。
プロセスマネジメントは、業務内容を工程ごとに管理して、従業員間で共有するので見える化ができ、業務の属人化を防げます。
業務の手順書やフローチャートを作成すると、業務内容をスムーズに共有できるでしょう。
プロセスマネジメントのデメリット
プロセスマネジメントには、メリットだけでなく、デメリットもあります。
正しく理解していないと、プロセスマネジメントを導入しても最大の効果を得ることはできません。
プロセスマネジメントのデメリットを以下に挙げてみます。
実施するまでに時間がかかる
業務の目的や成果を明確にして、プロセスマネジメントを行う必要があるため、プロセスマネジメントを実施するのに時間がかかります。
業務全体を見直し、「時間がかかる作業は何か」「必要な業務かどうか」などを確認すると、業務が効率化します。
正しく実施されているかを継続的に確認しなければいけない
プロセスマネジメントは、実施したら終わりではなく、プロセスマネジメントが正しく実施されているかを継続的に確認することで最大限の効果を得ることができます。
改善するには、プロセスを把握しやすくするために、フローチャートや業務手順書を作成しておく必要があります。
プロセスマネジメントを導入する際の注意点
プロセスマネジメントを導入する際には、以下の注意点を意識しましょう。
プロセスマネジメントが向かない仕事がある
作業の流れが固定されている業務でないと、プロセスマネジメントに向きません。
例えば、営業活動や工場での検品作業など、仕事のパターンが決められていて、繰り返し行う仕事には、プロセスマネジメントが役に立ちます。
ですが、例えば、株式上場の手続きなどの単発の仕事のプロセスを分析しても、意味がありません。
課題の洗い出しと改善を繰り返さなければいけない
全体の生産性を向上させるために、プロセスマネジメントを実施します。
そのため、プロセスを明確にしただけで終わってしまうと、プロセスマネジメントの効果を十分に得ることができません。
プロセスを明確化し、目標達成や生産性の向上に向けて、課題の洗い出しと改善を繰り返し、最適化をはかりましょう。
管理職の負担が増える
プロセスマネジメントは、十分な効果検証を行う必要があります。
各プロセスごとに効果検証をするため、管理職の業務量が増えてしまう可能性があります。
その場合、業務管理ツールを活用して、管理職の業務を効率化したほうがいいでしょう。
プロセスマネジメントの実施手順
プロセスマネジメントを導入する際には、以下のような流れで実施するといいでしょう。
業務プロセスの洗い出し
まずは、以下のような業務プロセスを洗い出します。
・業務名
・業務の目標
・業務の評価項目
・業務メンバー
・納期
・目標とする品質
・想定されるリスク
・業務に要する時間
・使用ツール
・業務プロセスの問題点
現場を観察したり、担当者へ聞き取りをして、業務プロセスを細かく洗い出すようにしましょう。
属人化された業務の場合はプロセスがわかりにくいため、担当者とのコミュニケーションを通じて、プロセスを明らかにする必要があります。
作業手順書やフローチャートの作成
次に、プロセスの内容を作業手順書やフローチャートにしましょう。
そうすることによって、今まで属人化されていた業務を標準化することができます。
作成する際には、誰が見ても把握できるように、わかりやすくまとめましょう。
プロセスごとに目標を設定する
各プロセスごとに目標値を設定しましょう。
例えば、営業職の場合、 「問い合わせ件数20件」「見積もり件数7件」といったように、具体的な目標を書き込んでいきます。
目標値は、PDCAサイクルを繰り返しながら調整するといいでしょう。
プロセスマネジメントの実行
プロセスマネジメントを実行するには、初心者でも問題なく対応できるかが重要です。
フローチャートや業務手順書を作っても、使えなければ意味がないのです。
フローチャートや業務手順書にわかりにくいところはないかなどを確認しながら、プロセスマネジメントを進めましょう。
プロセスの分析と改善
プロセスマネジメントを実施後に、分析と改善を繰り返すことが重要です。
「必要な作業なのか」「目標達成率は何パーセントなのか」といった、業務プロセスを見直して、改善できる所はないかを分析しましょう。
その際には、従業員にヒアリングをするといいでしょう。
まとめ
プロセスマネジメントは、企業を成長させるために必要なマネジメント手法です。
実施する際には、「どれくらい業務改善すべきか」といった目的を明確にすることが重要です。
従業員の声を聞いて、現在の業務プロセスに改善すべきところがあるのかを、把握して始めましょう。
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