カスタマーサポートとカスタマーサクセスの違いとは?役割やメリットなどを解説
2024.11.04
カスタマーサクセスとカスタマーサポートの違いをご存じでしょうか。
「実際にはどういう意味で使われているかよくわからない」と思っている方も少なくないでしょう。
カスタマーサポートとカスタマーサクセスは似た言葉ではありますが、それぞれの定義や役割に大きな違いがあります。
今回は、カスタマーサポートとカスタマーサクセスについて、役割やメリットなどを解説します。
カスタマーサポートとカスタマーサクセスの違いとは
カスタマーサポートとカスタマーサクセスの違いについて、ご紹介します。
役割の違い
カスタマーサポートは、製品の故障や使用法に困っている顧客に対応する役割があります。
電話、Eメール、チャット、SNSなどが使用するツールです。
カスタマーサポートの対応が適切でないと、「問題が解決しなかった」、「長時間待っていた」といった不満が生じ、解約の可能性があります。
一方、カスタマーサクセスは、顧客を成功へと導く役割があります。
そのために、顧客が目指す状態を達成するための提案をし続け、サービスや商品のファンになってもらい長期的な利用へと促します。
したがって、カスタマーサポートの役割は、顧客の課題解決とクレーム対応で、カスタマーサクセスの役割は、顧客の成功支援となります。
顧客への姿勢の違い
顧客への姿勢についても、大きな違いがあります。
カスタマーサポートは、顧客からの問い合わせやクレームがあった時に、受動的に対応します。
一方、カスタマーサクセスは、自社製品やサービスの顧客の利用履歴や顧客情報などのデータを収集・解析し、顧客にとってよりよいものや価値を先回りして提供し、顧客を成功に導きます。
顧客満足度をあげるために動くため、能動的な対応をします。
顧客との関係性の違い
カスタマーサポートと顧客の関係は、一回だけですので、顧客の問い合わせに対応したら、顧客との関係は終了します。
一方、カスタマーサクセスは、顧客が自社製品を続ける限り関係性が継続するため、長期的な関係になります。
したがって、カスタマーサクセスの成功は、製品やサービスの購入直後に顧客に成功を提供することにあります。
求められるスキルの違い
カスタマーサクセスとカスタマーサポートでは、求められるスキルが異なります。
カスタマーサポートでは、顧客の問い合わせに対して、迅速で的確に回答するスキルです。
そのためには、自社製品のスペシャリストである必要があります。
また、不満をもった顧客への傾聴力や共感力なども求められます。
一方、カスタマーサクセスには、データ分析スキルと課題発見力といった幅広いスキルや経験が必要です。
つまり、カスタマーサクセスの仕事は、顧客の課題解決をする仕事とも言えます。
カスタマーサクセスは、顧客データを分析し、課題やニーズを正確に把握することによって、顧客の成功を支援できるのです。
成果指標の違い
カスタマーサポートとカスタマーサクセスは、成果指標の違いがあります。
カスタマーサポートは、問い合わせをした顧客に対して行った問題解決までの時間や対応した顧客の人数が成果指標になります。
一方、カスタマーサクセスは、新規契約や販売率などの新規顧客獲得、解約率と更新率による継続利用状況などの、収益に直結することが成果指標となっています。
カスタマーサクセスが求められている理由
昨今、カスタマーサクセスが注目を集めているのは、なぜでしょうか。
注目を集めている理由を見てみましょう。
サブスクリプションサービスによる営業スタイルの変化
従来、物やサービスを販売したら、利益が確定するため、契約締結が目標でした。
ですが、昨今、製品やサービスの利用期間に応じて料金を支払うサブスクリプション型のビジネスモデルが急速に普及しています。
そのため、契約締結がスタートになって、長期間継続利用してもらえるかが自社の利益に大きく関わっています。
このような背景から、顧客満足度を向上させることによって、契約を維持し続けるカスタマーサクセスが重要視されています。
消費者ニーズの多様化
消費者のニーズが多様化し、それに応えるための製品やサービスが生み出されているため、他社と差別化を図ることが難しいです。
そのような状況で、製品やサービスを使って得られる体験や精神的な豊かさを重視する顧客が増えています。
カスタマーサクセスは、製品やサービス利用を通して顧客に成功体験を与えることができるため、注目されています。
カスタマーサクセスのメリット
ここでは、カスタマーサクセスのメリットをご紹介します。
解約率を抑えられる
サブスクリプションなどのビジネスモデルでは、解約率を下げることが大切です。
顧客が製品やサービスに不満を抱いたり、飽きてしまうと、他の製品やサービスに簡単に乗り換えられてしまいます。
カスタマーサクセスがあると、顧客の課題を発見して、解決できるため、解約率を抑えて安定的な収益を得ることができます。
製品やサービスを改善できる
カスタマーサクセスを実施すると、顧客と接点を持つことができます。
それによって、購入した製品やサービスへの感想や不満を集めることが可能になります。
顧客の声を、新商品の開発や既存のサービスの改善に反映すれば、もっと顧客に支持される製品やサービスを作り出すことができます。
クロスセルやアップセルができる
顧客の潜在的なニーズや課題を発見し分析すると、顧客を成功に導くことができます。
顧客のニーズに応えたり、顧客の課題を解決するために、他のシステムの導入や製品のアップグレードといったクロスセルやアップセル提案ができます。
そうなると、利益が上がるだけでなく、顧客満足度が高まって、LTV(顧客生涯価値)の向上が期待できるでしょう。
カスタマーサクセスとカスタマーサポートのどちらが必要なの?
では、カスタマーサクセスとカスタマーサポートのどちらが必要なのでしょうか。
結論からお伝えすると、カスタマーサクセスとカスタマーサポートの両方がないと、企業は成長できません。
というのも、カスタマーサポートは、受動的に働くため、チャーンの減少を防ぐことはできません。
反対に、カスタマーサクセスにカスタマーサポートの業務を兼業させたら、問い合わせ対応に時間がかかってしまい、データ分析などができなくなってしまいます。
そのため、職場に人材が少なくても、小さいカスタマーサクセスチームを構築して、ノウハウを蓄積するといいでしょう。
まとめ
サブスクリプションサービスが普及し、顧客にサービスを継続してもらう方法として、カスタマーサクセスという考え方に注目が集まっています。
カスタマーサクセスとカスタマーサポートの違いはたくさんありますが、顧客への姿勢において、大きな違いがあります。
カスタマーサクセスとカスタマーサポートでは、役割や求められるスキルなどが異なるため、違いを理解して、カスタマーサクセスに取り組みましょう。
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