コラム

テレワーク反対の声に対する課題

2023.03.25

新型コロナウィルス感染症拡大の影響により、テレワークを導入する企業が増えました。

 

テレワークは、就業時間や場所に捉われず、自由度の高い働き方を実現することができるにもかかわらず、反対の声も聞かれます。

 

業種や業務内容によって、テレワークに反対となる場合もありますが、テレワークの導入が可能な企業であってもテレワークに反対している場合もあります。

 

今回は、テレワーク反対派の声から見えた課題や解決方法などについて解説していきます。

従業員がテレワークに反対する理由とは?

テレワークを実施してみて、従業員がどんな理由でテレワークの実施について反対しているのか、理由を見てみましょう。

自宅だと仕事に集中できず、生産性が上がらない

テレワークは、在宅勤務が一番多く、それ以外には、モバイルワーク・サテライトオフィスの利用があります。

 

自宅に子どもがいる、ネットワーク環境が不安定、仕事に適したデスクやチェアがない、人目が無いので集中できないなどといった理由で、自宅が仕事に適した環境でない場合、会社で仕事をする方が業務に集中できると感じてしまうでしょう。

 

また、使いたいときに、サテライトオフィスを使えないといった理由もあるでしょう。

 

テレワーク導入をするのであれば、会社が在宅勤務の環境整備をする必要があるでしょう。

コミュニケーション不足

オフィス勤務であれば、ちょっと聞いてみたいことがあった時など、すぐに声をかけられますが、テレワークの場合、メールやWeb会議を使ってのコミュニケーションになるため、相手からの返信が来るまでに時間がかかり、コミュニケーションの効率が悪いと感じてしまいます。

 

相手からの返信待ちで仕事が進まなかったり、返信がなかなか来ないと、きちんとメールを見てくれているのかという不安に陥ることもあります。

仕事のオンとオフの切り替えが難しい

満員電車に乗って通勤しなくていいことは、通勤時間の削減とストレスがなくなるメリットがあります。

 

ですが、仕事のオン・オフを切り替えられないことで、自宅で隠れ残業をしたり、休日も仕事をしてしまうということも起こりえます。

テレワークに反対する会社の理由とは?

次に、テレワークに反対する会社の理由には、どのようなものがあるのか見ていきましょう。

セキュリティ面の問題

オフィスで仕事をしている時は、セキュリティ面で心配することがありませんでした。

 

ですが、在宅勤務では、自宅やサテライトオフィスなどで仕事をすることになります。

 

使用しているパソコンなどのデバイスの紛失や盗難、情報漏洩、フリーWifiからのウイルス感染など、セキュリティ面で様々な不安があります。

 

部下のマネジメントができない

顔を合わせて仕事をしていたオフィス勤務とは異なり、部下がしっかり仕事をしているのか、業務の進捗はどうなっているのかをすぐに話しかけて確認することが難しくなります。

 

出社から定時までデスクで仕事をしていたかどうかを基準にしていたオフィスでのマネジメント方法は、テレワークで使えないので、テレワークの実施にあたって、新たな制度やルールを整備しなければいけません。

 

テレワーク導入にあたり費用がかかる

テレワークの導入にあたって、勤怠管理ソフトやセキュリティ面でのシステム導入、従業員研修など、テレワーク導入によるさまざまなコストが発生してしまいます。

業務内容がテレワークに向いていない

出勤が必須となる業務内容のため、テレワークができない業種があります。

 

例えば、顧客との対面による商談が必要な業種や紙の資料や書類を扱う業種では、テレワークの導入は難しい面があります。

 

その他にも、病院や交通機関、スーパー・コンビニ・飲食業、宅配業や清掃業など、テレワークができない業種はたくさんあります。

 

デジタル化が進み仕事のやり方が変わっていけば、対面が必須ではない業種も増えていくかもしれません。

 

ですが、システムの大きな変更は大きなコストがかかるので、テレワーク導入に消極的な会社もあるでしょう。

テレワークの問題点に対しての解決策とは

テレワークの問題点を挙げましたが、これらの問題点は、企業努力によって解決する兆しをみせています。

 

それでは、どのような解決策が検討されているのかについて、解説します。

システムやツールの導入

タスク管理ツールなどを使って上司や同僚と情報と進捗を共有すれば、テレワークであっても、生産性を落とすことなく、業務に集中できます。

 

子どもが自宅にいて、仕事に集中できない場合は、パートナーと交代で子供の面倒を見たり、仕事部屋を作るなど、仕事に集中できる環境を作りましょう。

 

また、会社がサテライトオフィスと契約を結ぶというのも1つのの方法です。

ビジネスチャットなどのツールを導入する

コミュニケーション不足の問題に対しては、リアルタイムで細かいやり取りができるビジネスチャットを導入してみるのもいいかもしれません。

評価の仕方や仕事の進め方を見直す

オフィス勤務の場合、部下の仕事ぶりも評価の対象になっていましたが、顔を合わせて仕事をしないテレワークの場合、直接部下をマネジメントすることは難しいです。

 

オフィス勤務の時の評価の仕方や仕事の進め方を見直し、成果物で仕事の内容を判断する方向にシフトしたり、Web会議などを頻繁に行うことで、うまくマネジメントできるように調整しましょう。

助成金を利用して、コストの削減をする

テレワークをすると、システム設備の導入など、さまざまな費用がかかってしまいます。

 

ですが、「公益財団法人 東京しごと財団」や「一般社団法人 日本テレワーク協会」などの助成金によって解決策が検討されています。

 

自社だけの経費で解決しようとするのではなく、様々な助成金を調べて自社に合ったものを検討してみましょう。

まとめ

新型コロナウィルス感染症の拡大により、働き方が大きく変化しています。

 

テレワーク導入に反対する会社や従業員はいますが、解決できる問題もあることが分かりました。

 

テレワークは、通勤時間の短縮や生産性の向上など、多くのメリットがありますので、まだ導入できていない企業は検討してみてはいかがでしょうか。

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