コラム

ペーパーレス化のデメリットを理解し、ペーパーレス化を推進しよう

2023.04.05

電子書籍など、紙を使わない(ペーパーレス)ことが、当たり前になってきています。

 

政府も、企業にペーパーレス化を推進するよう促しています。

 

ですが、紙資料を使用する業界は意外と多く、ペーパーレスが浸透しているとは限りません。

 

また、ペーパーレスにはデメリットも多く、メリットとデメリットの両方を理解した上で推進する必要があります。

 

今回は、ペーパーレス化の進め方について解説します。

ペーパーレスとは

ペーパーレスとは、紙(ペーパー)の使用を減らし、紙資料をパソコンなどで電子化ファイルとして閲覧できるようにしたり、電子書籍やWeb会議の活用、勤怠管理のシステム化をすることです。

 

現在、「e-文書法」や「電子帳簿保存法」といったペーパレスに関する法整備が進んでおり、国をあげて推進されている取り組みです。

 

テレワークの拡大、働き方改革による業務効率化推進、環境問題(SDGs)といった社会的は背景があるため、ペーパーレス化は、これらに役立ちます。

ペーパーレス化はデメリットではない

ペーパーレス化には、デメリットがありません。

 

ペーパーレス化をすることで、コスト削減や業務効率、デジタル化などが進み、テレワークなどにも対応しやすくなるなど、さまざまな効果が期待できます。

 

つまり、ペーパーレス化を適切に行うことに、デメリットはなく、ペーパーレス化を導入する時や運用する時に、従業員がデメリットを感じる可能性があるということです。

 

紙資料やアナログ作業に慣れてしまっていると、ペーパーレス化に慣れるまで、業務にやりにくさを感じるでしょう。

 

ですが、ペーパーレス化の効果が出るには、ある程度の時間の経過が必要なこともありますので、ペーパーレス化による業務に慣れるまで、ある程度の時間が必要ということを考慮して、業務に取り組まなければいけないでしょう。

なぜペーパーレス化をデメリットと考えるのか?

適切にペーパーレス化を進めるためにも、どのような点がデメリットと考えられるのかについて、見ていきましょう。

導入コストがかかる

ペーパーレス化を導入するには、システムや設備のためのコストがかかり、導入するシステムによって、初期費用は大きく変わります。

 

 

・サーバー

 

電子化したファイルを保管する場所として、ファイルサーバーを導入する場合、費用がかかります。

 

 

・サーバー本体の費用

 

サーバーを購入して、それに合わせてソフトウェアをインストールした上で、利用するための各種設定やセキュリティ対策を行います。

 

サーバー本体の価格は、能力によって差があり、安いもので10万円から、スペックの高いものなら30万円前後します。

 

 

・周辺機器

 

サーバーの稼働には、ルーター・UPS(停電等に備えるバックアップ電源)などの周辺機器が必要です。

 

ルーターは、15,000円-5万円程度、UPSは、3万円-8万円程度かかり、スペックによって、価格が異なります。

 

 

・サーバー構築費用

 

機器としてのサーバーに、OSやソフトウェア等をインストールして、サーバーとして機能させるために費用として、3万円から6万円程度かかります。

 

 

・ネットワーク

 

ネットワークを設計・構築する費用で、LANの配線やハブの設置料金が別途15万円ほどかかります。

 

 

・クラウドストレージ

 

ファイルサーバーを自社に設置せずに、クラウドストレージを使うと、費用が安く抑えられます。

クラウドはペーパーレス化につながり、会議システムの導入もペーパーレス化推進に役に立ちます。

 

 

・勤怠管理システム

 

紙のタイムカードを廃止して、スマートフォンのアプリやカードを利用してタイムスタンプを刻印したデータを、給与システムと連動すると、業務が効率よくなります。

システム障害

電子機器は、故障や不具合が出てくることがあります。

 

また、インターネット回線が正常につながっていないと、回線障害になり、業務を中断せざるを得なくなることもあります。

社員のITリテラシーに左右される

ペーパーレス化は、一部の部署だけデジタル化しても効果は限定的のため、全社員が行わないと、効果がありません。

 

ですが、デジタル化に得意な従業員とそうでない従業員がいますので、従業員のITリテラシーに左右されて、デジタル化に得意でない従業員がペーパーレス化に積極的でないと、ペーパーレス化はうまくいきません。

 

そのため、誰にでも解りやすいツールの導入や、的確なフォローが必ず必要になります。

ペーパーレスに向く業務と向かない業務の区別ができない

ペーパーレス化に取り組む前に、何をデジタル化するのかを決めて、最初は、ペーパーレス化するのに向いている業務から、部分的に導入する必要があります。

 

勤怠管理は、ペーパーレス化するのに向いている業務で、導入している企業が非常に多いです。

 

従業員のタイムカードをスマートフォンのアプリやカードなどでデジタル化して、効率良く業務管理ができます。

 

また、社内の稟議書や申請書等の電子ワークフローも、ペーパーレス化に向いています。

 

書類をデジタル化する事で書類の保管をする必要がなくなり、スピーディーに業務を進行できます。

 

ですが、書き込む必要のある書類は、ペーパーレス化が難しいと言えます。

 

デジタル化で業務が可能かどうかを考えてから、ペーパーレス化を導入した方がいいでしょう。

ペーパーレス化をデメリットにしないためには、何をすればいいのか?

ペーパーレス化のメリットや効果が出るまでの間に、デメリットを感じさせないためにはどうすればいいかについて解説します。

試験的に導入し体感させる

ITシステムを使ったことがない場合は、導入前にITシステムを体感させる機会を作るといいでしょう。

 

システムに触れて操作してみると、ペーパーレス化に向き合う気持ちが出てくるでしょう。

 

そして、従業員から意見などを集めて、検討すると、導入しやすいでしょう。

段階的に導入する

ペーパーレス化をしやすい業務から、ペーパーレス化を段階的に進めていくといいでしょう。

 

ペーパーレス化といっても、さまざまな業務がありますので、ペーパーレス化をしやすい会議などから進めていくといいかもしれません。

 

そこで、ペーパーレス化の進め方やメリットを体感し、他の業務のペーパーレス化につなげていくといいでしょう。

経営陣が率先してペーパーレス化をする

ペーパーレス化にはコストがかかるため、経営陣や管理職が、積極的に導入を進めていくことが大切です。

 

経営陣がペーパーレス化のメリットを体感できれば、導入しやすいでしょう。

 

また、経営陣や管理職など上の立場の人間が、ペーパーレス化のシステムを使いこなせるようになることで、ペーパーレス化が会社全体に浸透しやすくなったり、従業員のペーパーレス化への意識が高まります。

まとめ

ペーパーレス化をすることでメリットが大きくなるシステムを導入して、ペーパーレス化を意識するといいでしょう。

 

ペーパーレス化の導入には、費用や時間的なコストがかかりますので、トライアルなどで試験的に導入して、業務効率の効果や従業員の意見を取り入れながら、自社に適したシステムを導入しましょう。

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