デジタルリスクとは?デジタルリスクマネジメントの方法と必要性について解説
2023.05.18
デジタルリスクマネジメントという言葉をご存じでしょうか。
デジタルリスクマネジメントとは、インターネットを通じて、企業がデジタルを活用することで生じる、様々なリスクを管理することを指します。
ITを活用したビジネスやデジタル化が進んでいる一方で、多くのデジタルリスクが存在します。
デジタルリスクは、企業経営へのダメージや損失につながる可能性があるため、注意する必要があります。
今回は、企業でどのようなデジタルリスクマネジメントをするべきかについて解説します。
デジタルリスクとは?
デジタルリスクとは、インターネットを介して起こる様々なビジネスリスクのことです。
例えば、コンピューターウイルスやハッキング、なりすましやフィッシング詐欺、人的なオペレーションミス、セキュリティリスクや情報漏洩リスクなどが挙げられます。
また、従業員やアルバイトによるSNSへの不適切な投稿によって、企業が社会的な信頼を失ったり、経済的な損害を被ったりすることなども含まれます。
デジタルリスクが発生すると、その回復に時間や労力もかかるため、未然に防ぐためのデジタルリスクマネジメントをすることが重要です。
デジタルリスクが起こる原因とは?
SNSの不適切投稿
また、SNSで拡散された情報は、デジタルタトゥーとしてインターネット上から削除できないほどに発展することもあり、影響が長期化するリスクがあります。
情報管理の変化
情報管理の変化は、デジタルリスクが起こる原因になります。
紙で管理されてきた情報が、パソコンやインターネット上のクラウドで管理されるように変わりました。
それによって、情報漏洩や情報の改ざん、不正利用などが起こりやすくなりました。
セキュリティシステムの軽視
ITリテラシーの低下
デジタルリスクが企業に与える影響とは?
金銭的な損失
デジタルリスクによって、金銭的な損失が生じる可能性があります。
情報漏洩によって、損害賠償請求をされたり、消費者の不買運動によって、売上が激減する恐れがあります。
それ以外にも、謝罪広告の掲載といった、信頼回復のためにコストがかかることがあり、企業経営を圧迫してしまうかもしれません。
社会的な信用失墜
ビジネス機会の損失
デジタルリスクによって、ビジネス機会が損失することもあります。
情報漏洩で取引先からの信頼を失ってしまったら、取引停止になってしまう可能性があります。
また、企業イメージが低下することにより、従業員の離職や優秀な人材獲得が困難になることもあります。
人材の流出や獲得は、ビジネス機会に直結するため、企業経営に大きな影響を与えるでしょう。
デジタルリスクマネジメントの方法とは?
社内規定の策定
社内規定の策定が、デジタルリスクマネジメントで最も基本的な対策です。
SNS投稿や社内情報の取り扱いについて明確な規定を決めて、従業員に周知します。
また、情報にアクセスできる権限者を制限したり、SNS投稿内容のチェック体制の構築、炎上が起きた時の対応マニュアルを用意したりする必要もあります。
最新のセキュリティ対策の実施
最新のセキュリティ対策を実施することも、デジタルリスクマネジメントの1つの方法です。
システムやクラウドのセキュリティ対策を常に最新の状態にして、問題を速やかに検知する体制を整えておくことが大切です。
従業員へのITリテラシー教育
デジタルリスクマネジメントに、従業員へのITリテラシー教育も欠かせません。
デジタルリスクに関する知識や備えが不十分な従業員には、きちんと教育した方がいいでしょう。
迅速な対応
迅速な対応も、デジタルリスクマネジメントに必要です。
ネット炎上や情報漏洩が発生した時に、社内で速やかに対処できるように、対応マニュアルを整備し、担当者や責任者を決めておきましょう。
マニュアルには、情報発信の手段と手順、問い合わせ対応用のQ&Aフォーマットなどを作成しておきましょう。
まとめ
デジタルリスクが顕在化したら、企業は自社の信頼を守るため、適切な対応をして、早期の解決を目指すことが大切です。
ですが、SNS関係の炎上、は企業の予期せぬ場所で炎上が広がってしまう可能性も高いですが、早期のうちに適切な対応を行うには、普段からの予防対策が必要です。
まずは、SNSの規定を設けたり、従業員のITリテラシーを高めるなど、できる所から対策をしていきましょう。