業務プロセス改善とは?業務プロセス改善に取り組むべき理由と方法について解説
2023.05.23
企業が、事業を存続させるためには、業務プロセス改善など、さまざまな視点から組織を良くする取り組みに向き合う必要があります。
ですが、業務プロセス改善を実施しても、何の効果もなければ、実施する意味がありません。
今回は、業務プロセス改善に取り組むべき理由や業務プロセス改善の方法について解説します。
業務プロセス改善とは?
業務プロセス改善とは、仕事にかかる時間や負担を軽減するために、業務手順や工程を見直し、再設計することです。
業務プロセスは、企業の事業目標達成のために、一番効率的な手順や工程を踏んでいるべきですが、時代の変化や新たな課題が出てきたら、定期的に見直していく必要があります。
例えば、業務に関わる従業員の定員や配置、部署間の業務フロー、情報の取り扱い方などを改善していくことです。
仕事の処理が効率化できると、企業の売り上げアップやコストカットにつながるため、業務プロセス改善は、事業の安定に関わる重要な取り組みといえます。
業務プロセス改善の目的とは?
業務プロセスの改善は、効率化によりさらなる成長を目指したり、懸念されるリスクを回避するといった目的で行われます。
では、具体的にどのような目的があるか見てみましょう。
業務効率化
業務の中には、何らかの原因で非効率的なオペレーションとなっている作業や無駄な作業があります。
これらを特定し、検証して改善していくことで、業務効率化が促進されます。
業務プロセスが改善されると、より短時間で、より少人数で業務が回せるようになり、それぞれの従業員にかかる負担が軽減されます。
従業員の業務効率がアップすれば、生産性向上やコスト削減が実現し、会社の業績向上にもつながります。
リスクマネジメント
特定の従業員でないと、業務内容や進め方がわからない属人化や、業務の詳しい内容や仕組みなどを他者が把握・管理できないブラックボックス化といった、致命的なリスクが生じることがあります。
このような状態を放置しておくと、従業員が異動や離職をした場合、業務の遂行が難しくなったり、十分な成果を生み出せなくなるというトラブルに発展する恐れがあります。
こうしたリスクを取り除くには、業務プロセスの改善をする必要があります。
IT化の促進
労働人口の減少は、早急に解決すべき課題です。
業務プロセス改善にITシステムを導入すると、コスト削減や競争力の向上につながります。
そのため、業務プロセスの改善をする際には、ITシステムの導入について検討することをおすすめします。
業務プロセス改善の流れ
業務プロセスの改善は、企業の発展のために重要な課題ですが、何から始めたらいいのかわからないことがあるでしょう。
業務プロセス改善の流れを解説します。
課題を洗い出す
業務プロセスの改善は、それぞれのタスクにおける問題を洗い出す必要があります。
現状の分析をすると、具体的な課題を発見できるからです。
問題点を洗い出すと、何を見直せばいいのかを検討できます。
それぞれの業務がどのように結びついているかを図式化すると、課題を発見するのにより効果的です。
優先度を決める
現状の分析と課題の洗い出しをしたら、業務プロセスの改善をすることによって、どのような効果が得られるかを考え、従業員の配置や予算などの計画を策定します。
業務プロセスを見直す時に、他の仕事を優先的にして、改善への作業が停滞することがよく起こります。
ですが、業務改善を最優先にすることが、業績へのプラスに働くこともあります。
そのため、業務プロセス上の問題の深刻度を推し量り、業務プロセス改善によって得られる期待値を試算して、他の作業と並行して、どのように進めていけばいいのかを判断することが重要です。
目標と目標までの道のりを設定する
改善に向けた具体的な目標と目標を達成するまでの道のりの設定する必要があります。
どのくらいまでの改善を目標とするのかを明確に決めます。
納期や期間といった進捗を定量化できる明確な指標が、目標の設定には必要になります。
最終的に達成したい目標は、KGI(Key Goal Indicator=最終目標達成指標)を用いて設定し、KGIの達成に向けて実行されるプロセスがどの程度進んでいるかを測る中間指標として、KPI(Key Performance Indicator=重要業績評価指標)を用いて設定します。
具体的な改善方法を考え実行する
問題の解決と目標達成のための改善案を作成して、実施します。
業務プロセス改善に向けて、対応すべき問題を考えながら、具体的な改善策を作成しましょう。
KPIを押さえながら、KGI達成に向けて、現実性と有効性に基づいた改善計画をします。
改善計画が定まったら、実施しますが、計画どおりに進むとは限りません。
改善策を予定通り進めるために、PDCAサイクルを設けて、改善中に発生する新たな問題を解消しながら進めていきます。
まとめ
業務上のさまざまな問題を見直すことで、生産性の向上や業務効率アップが期待できるため、多くの企業が業務プロセスの改善に積極的に取り組んでいます。
ビジネスを取り巻く状況は常に変化しているおり、同じ業務プロセスを継続していると、どうしても無駄が生じてしまい、業務効率低下、や企業の損失につながります。
そのため、定期的に業務プロセス改善を実施して、業務効率向上を図る必要があるでしょう。