コラム

どれくらいのストレスがたまっていますか?ストレスレベルをチェックしよう

2023.06.10

日本赤十字社が発表したCOVID-19対応者のためのストレスチェックをご存知ですか?

 

長引くコロナ禍では、様々な心理的反応が生じる可能性があります。

 

心や体に普段と違う反応が起こるのは自然なことなので、誰もがストレスを感じやすい状況のため、焦る必要はありません。

 

ストレスを抱え込まずに、うまく付き合っていくために、自分のストレスの状態を把握し、心の負担を減らす方法について解説します。

新型コロナウイルス感染症によるストレスや悩みとは?

落ち着きをみせているものの、新型コロナウイルスの感染者が徐々に増えてきています。

 

医療従事者を中心に、コロナ禍の影響で、ストレスやメンタル面の不調を感じる方が少なくありません。

 

厚生労働省の新型コロナウイルス感染症に係るメンタルヘルスに関する調査では、仕事、感染症、生活などの面から、ストレスに感じたことを調査しています。

 

結果は、以下の通りです。

 

「仕事に関するストレス」

 

・医療機関を受診しづらいといった医療サービスを受けづらい

 

「感染症に関するストレス」

 

・自分や家族が感染するかもしれない

 

「生活に関すること」

 

・医療用品・衛生用品(マスクなど)が入手困難

・旅行やレジャーができない

 

家族などに関すること」

 

・家族・親戚・友人などに会えない

 

このような状況は、自分で変えられるものではないため、ストレスとうまくつきあっていくことが大事でしょう。

自分のストレスがどれくらいあるのかチェックしてみよう。

新型コロナウイルスの感染状況が収まっていないので、ストレスを感じやすくなっています。

 

日本赤十字社が発表した「COVID-19対応者のためのストレスチェックリスト」では、該当項目をチェックすると、どれくらいのストレスを感じているかを把握できます。

 

チェック数が多ければ多いほど、ストレスが多い状況に置かれています。

 

自分が何に対してストレスを感じているのかわかるきっかけになりますので、チェックしてみるといいでしょう。

 

[COVID-19対応者のためのストレスチェックリスト]

 

□ 仕事の順番・やり方に柔軟性を持たせることができない

□ 慎重な注意を要する業務を行う

□ 事前の説明が不十分だったり、刻一刻と情報が変化する

□ 感染することや死への恐怖を経験した

□ 職務を通して同僚に感染者が出た

□ 上長や同僚に職務に関する不安を話すことができない

□ 職務について、家族に伝えることができない

□ 職務について、家族からの反対を受ける

□ 直接対応を行わないスタッフとの間で温度差を感じる

□ 近しい人から避けられるような経験をする

□ 対応を行っている部署内で意見の食い違いがある

□ 対応を直接行っていない部署からの孤立がある

□ 患者やメディア等と対立したり、非難されたり、避けられたりする

□ 体温や体調を強く気にする

□ 他者から孤立しひきこもる

□ ウイルスに関する情報を過度にチェックする

□ 過度な手洗い、うがいをする

□ 世の中の反応(買い占め等)に対し皮肉的な見方になる

□ 防護具の扱いに不安を持つ

□ 活動の中でいつものようなタッチングや傾聴を十分に行う事ができないことへのジレンマを感じる

□ 活動を公表できないこと、活動への承認が弱いことにより、組織に対する怒りや不信感を持つ

□ 隔離により孤立・孤独感を持つ

□ 周りからの視線に過敏になる

□ 自分も感染している/したのではないかという恐怖心・不安がある

□ 周りの人には気持ちが分かってもらえない、と感じる

 

上記チェックリストは、ストレスがあらうかどうかを診断するものではありません。

 

不安を感じているのであれば、相談窓口に相談してみるといいでしょう。

ストレスを減らすためにすることとは?

日本赤十字社の「新型コロナウイルス感染症(COVID-19)に対応する職員のためのサポートガイド」には、困難な状況で働く職員がこころの健康を維持するために必要な4要素について書かれています。

 

ストレスとうまくつきあいながら心を健やかにし、個人が十分な力を発揮するために必要な4要素を示しています。

 

これらを増やしていくことが困難な状況下で働く職員を支援するための基本となります。

 

4要素は、本人のみならず、同僚、上司、施設管理者にも必要です。

職務遂行基盤(スキル、知識、安全)

職務を安定的にこなせていけるという感覚が、自己効力感や仕事の意味感を支える基盤です。

 

COVID-19対応において、前例のない業務に不安を感じるスタッフも多いため、身体的安全の確保や職務遂行に必要な技能の補強や環境整備は不可欠です。

個人のセルフケア

いわゆるストレスマネジメント能力。

 

ストレスのかかる労働環境でいかに対処できるか、押し寄せる不安をどう受け流すかが重要となります。

家族や同僚からのサポート

周囲の人間からサポートを得られるかどうかで、困難な状況で働く職員のその後の精神的健康度は大きく変わってきます。

 

COVID-19対応において、周囲の人間からのサポートが得られにくくなる例も報告されているため、当該職員を孤立させないよう
配慮が必要です。

組織からのサポート

個人のセルフケアや同僚からのサポートだけでは限界があり、組織からのサポートが極めて重要です。

 

職員のメンタルヘルスに組織のサポートが有効であることは、東日本大震災やSARSの時にも報告されています。

まとめ

落ち込んだり、イライラすると、ストレスになります。

 

ですが、感情があるため、イライラしたりすることは、悪いことではなく、誰にでも起こることですので、ストレスをうまく対処することが大切です。

 

まずは、何にストレスを感じているかを考えて、セルフケアだけでなく、周りからサポートをしてもらい、不安や悩みを解消してしましょう。

 

また、周囲の人のストレスに気づき、困難な状況を乗り越えていくのがいいでしょう。

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