社内文書の種類とは?社内文書の書き方と共有方法について解説
2023.06.15
社内文書は、組織内で情報を共有するために作成されています。
社内文書を使うと、口頭やメールによりも、スムーズに情報が伝達できます。
また、社内文書は、他にも多くの役割があります。
今回は、社内文書の基本的な書き方や社内文書を共有する方法について解説します。
社内文書とは?
社内文書は情報を正確にまとめて組織で共有するためにあります。
社内文書がないと、社内の情報伝達が停滞してしまいます。
社内文書にはさまざまな種類があり、膨大な量の社内文書を日々作成して、共有、管理しています。
社内文書の種類
では、社内文書には、さまざまな種類があります。
ここでは、どんな種類があるのか代表的なものを見てみましょう。
提案書
企画や新商品などのアイデアを文書にしたものです。
社外向けに作られることもあります。
稟議書
稟議書は、提案に対して必要な決済の承認を得るための文書であり、複数の関係者の合意を得る目的で作られます。
計画書
計画書は、事業内容がある程度決まっている事業計画などの取り組み予定をまとめた文書です。
報告書
業務報告書や研修報告書など実施した取り組みを報告するための文書です。
自分の業務を定期的に報告する文書もあり、提出頻度によって、日報、週報、月報と呼ばれます。
通達
通達は社内で共有するべき指示や指令を伝える文書です。
代表的なものとして、人事異動を知らせる人事通達があります。
議事録
会議の内容を記録したもので、会議に参加しなかった従業員への情報共有や参加者の備忘録として活用されます。
届出
欠勤届、出張申請など、従業員が会社に届け出す際に使われる文書のことです。
これ以外にも、たくさんの種類があります。
辞令
人事異動や昇格などの異動命令を周知するためのもので、辞令の交付前に内示として本人と直属の上司に辞令の内容が伝えられることが多いです。
案内文
社内の行事やイベントなどを知らせる文書です。
開催目的や主催者の名前、場所、日時、費用などの情報を記載します。
社内文書の役割とは?
社内文書には役割があります。
どんな役割があるか把握して、適切な文書を作成しましょう。
情報を共有する
情報共有が、社内文書の最も重要な役割です。
メールで情報を伝えると、情報が正確に伝わらない可能性がありますが、社内文書を使って適切な方法で情報共有すると、業務を円滑に進められます。
コミュニケーションを活性化する
社内文書は、プロジェクトに携わる全従業員と情報共有して、社内のコミュニケーションを活性化させています。
情報共有ツールを使って、スムーズなコミュニケーションができるようになると、話が進めやすくなります。
多くの従業員の声を集約すると、よりよいアイデアが生まれたり、業務の課題が見つけやすくなるでしょう。
情報を記録する
記録のない情報共有をすると、「言った・言わない」の行き違いが発生しやすくなります。
行き違いがあると、情報が大きく変わってしまうリスクがあります。
社内文書は、情報を伝えて記録するという役割があります。
文書が保存されると、情報が違う内容に変わることはありません。
さらに、社内文書を保管すると、企業の知的財産が蓄積され、有益なナレッジが含まれた文書やトラブルの記録は、活用できる情報になります。
社内文書の書き方のポイントとは?
社内文書の書き方には、ポイントがあります。
どんなポイントがあるのか、見ていきましょう。
簡潔に書く
社内文書は、読み手が短時間で内容を把握できるようにするために簡潔書くことが重要です。
用件となる主文は、短くわかりやすくしましょう。
また、結論など、重要事項から順番に記載します。
最初に結論を記載すると、読み手が内容を把握しやすくなるからです。
さらに、文章を読みやすくするために、箇条書きや段落番号を使ったり、改行するといいでしょう。
5W3Hで必要な情報を記載する
社内文書は、5W3Hを意識しながら情報を記載することもポイントです。
[5W3Hとは]
・When(いつ)
・Where(どこで)
・Who(誰が)
・What(何を)
・Why(なぜ)
・How(どのように)
・How Many(どれくらい)
・How Much(いくら)
5W3Hを意識して、情報の抜け漏れがないかを確認しながら、文書に記載しましょう。
です・ます調で書く
社内文書は、「だ・である」調ではなく、「です・ます」調で書きましょう。
「だ・である」調で書かれた文書は、「です・ます」調で書かれた文書より、読み手に内容が伝わりにくいです。
「だ・である」調と「です・ます」調が文書内に混在していないかについて、確認する必要があります。
箇条書きを使う場合、内容を整理するために文末を名詞や代名詞にする「体言止め」を使うケースがよくあります。
敬語表現は最小限にする
文書の敬語表現は、最小限に抑えましょう。
「いたします」といった文言は、多用すると文章の内容がわかりにくいため、社内文書はわかりやすさが優先する必要があります。
また、社内で使われる敬称には、「殿」、「様」などがあります。
社内文書には敬称をつける必要がありませんが、社内のルールや前例に則って記載するといいでしょう。
社内文書の書き方と構成
社内文書は、種類が多く、文書によって構成が変わります。
社内文書に必要な項目について見てみましょう。
前付け
・文書番号
公文書としての表示をします。
会社によってルールが違うため、それに従いましょう。
・発信日時
社内文書の作成日ではなく、文書を発信する日付を記入します。
・受信者名
所属部課、職名、氏名、敬称を記入します。
・ 発信者名
所属部課、職名、氏名、必要に応じて印を記入します。
本文
・ 件名
「○○についての文書」というように、内容を簡潔に書きます。
件名の末尾には、提案や報告など、文書の種類を付ける場合もあります。
・主文
「標記の件につきまして…」のように、主文に入る内容から書類を作成します。
・ 記書き
箇所書きで書きます。
付記
・追記
内容の根拠になる資料などを添付します。
・ 末尾
文章の終わりは、「以上」で完結します。
・担当者名
所属部課、担当者名、内線番号などを記入します。
まとめ
今回は、社内文書について解説しました。
社内文書とは、社内での情報を共有するために、社内向けに発信する文書を指します。
社内文書は、取引先に発信する社外文書とは異なるため、敬語は最小限に抑えましょう。
また、迅速な情報共有をするために、書式や文体にルールが定められており、ルールに従って適切に作成し発信する必要があります。