コラム

管理職が能力不足な状態とは?管理職が能力不足の場合に起きる影響

2023.06.20

「管理職に能力が不足しているのですが、どうしたらいいでしょうか?」と悩んでいる方は意外と多いようです。

 

管理職には、役割を遂行するための能力が必要ですが、管理職としての能力が不十分にもかかわらず、仕事を続けてしまっているケースがあります。

 

管理職の能力に不十分な点があることを認識して、マイナス面を補いながら業務に取り組めればいいのですが、能力が不十分にもかかわらず、管理職が業務を遂行すると、さまざまな影響が生じてしまいます。

 

今回は、管理職に能力不足があった場合の弊害と改善策について解説します。

すべての能力を持ち合わせている管理職は、いない

経験が豊富な管理職でも、完璧な管理職はいません。

 

管理職に就いたばかりの管理職であれば、管理職としての経験がないため、管理職としての能力が完璧ということはないでしょう。

 

ですが、管理職が能力不足のままでいると、部下や企業業績など、さまざまな面で弊害を及ぼす恐れがあります。

 

そのため、管理職は、自らの役割を果たすために、能力不足となっている面を見極め、きちんと向き合って、積極的にスキルを身につけていく必要があります。

管理職の役割とは?

管理職が、一般従業員と違うのは、部下を動かして組織としての成果を上げなければならない点です。

 

では、管理職には、どんな役割があるのかについて見てみましょう。

目標達成のための業務管理

管理職は、所属部署が目標を達成できるようにするために、業務を管理することが役割の1つです。

 

計画立案、人員配置、予算管理、進捗や目標到達状況などが、管理業務になります。

 

また、目標達成のために、スケジュール通りに業務が進行するように、業務プロセスを変更・改善することもあります。

部下の指導と育成

管理職の役割として、部下の業務内容と進捗を把握し、サポートやフォローをすることもあります。

 

また、管理職は、部下のモチベーションを上げたり、心身の状態などを気にすることも求められます。

 

普段から、部下とよくコミュニケーションを取って、部下の考えや価値観を知り、信頼関係を構築するといいでしょう。

企業の方針や経営理念を伝える

管理職は、企業方針や経営陣の考え方を部下に伝える役割もあります。

 

目標に向かって、企業が業務に取り組むには、部下がばらばらな方向を向いていると、成果を得ることができなくなってしまうからです。

 

そのようなことから、管理職は、会話や行動で見せながら、企業方針や経営理念を、部下に分かりやすく伝えなければいけません。

管理職に能力不足があると、悪影響が出る能力とは?

管理職に能力不足があると、悪影響が出る能力がどのようなものなのか、見てみましょう。

経営に関する知識

管理職には、売り上げなど数字を意識した経営の視点が求められます。

 

つまり、企業活動における、数字と業績の関係性を把握する計数感覚が必要とされます。

 

管理職が計数感覚に欠けていると、計画や業務内容の修正などがうまくできず、成果を上げることは難しいでしょう。

 

 

目標設定能力

管理職は、目標を達成するために、部下の経験や能力などを考えて、部下の目標を設定しなければいけません。

 

管理職が、部下にあった目標を設定できれば、部下のモチベーションが上がり、成果を上げることができますが、目標が部下にとって適切なものでないと、部下は仕事への意欲が失せてしまい、チームの業績が上がらなくなってしまうこともあります。

コミュニケーション能力

管理職は、上司や部下、他の部署の従業員、取引先といった、さまざまな人とやり取りをしなければならず、それにはコミュニケーション能力が必要不可欠です。

 

そのため、管理職にコミュニケーション能力が不足していると、業務に支障が出る場合があります。

人材育成スキル

管理職は、長期にわたって、部下に知識やスキルを教えるだけでなく、モチベーションを維持するためにサポートする役割があります。

 

部下が分からないことがあれば、質問しやすい職場にするなど、職場環境作りの面でも、コミュニケーション能力が必要になります。

分かりやすく伝えるスキル

管理職は、上司に報告したり、部下に説明をしたりと、誰かに何かを伝えることがよくあります。

 

どんな相手にも理解できるようにするには、話をわかりやすく伝えるスキルが必要になります。

管理職の能力不足によって,どんな悪影響が出るのか?

管理職が、能力不足に気づかず、業務を遂行していると、どのような悪影響があるのでしょうか。

 

以下で、見てみましょう。

トラブルが起こる

能力のある管理職は、トラブルを事前に回避できるように、計画しますが、管理職に十分な能力がないと、起こりうるトラブルを想定できず、問題が起こっても、すぐに解決できなくなってしまいます。

 

そうなると、課題だけが山積みになってしまい、何も解決できないため、業務が停滞してしまいます。

生産性の低下

管理職が能力不足であると、メンバーのモチベーションを維持することができないため、生産性が低下し、業績が伸びなくなります。

 

自分のチームの業績だけが落ちてしまうと、会社全体のパフォーマンスを下げてしまうような、他のチームの足を引っ張ってしまうことにつながりかねません。

人材が育たない

管理職が能力不足の状態だと、部下が能力を発揮できなくなってしまうため、部下のモチベーションが低下してしまいます。

 

そうなると、職場の雰囲気も悪くなってしまい、従業員が離職してしまうリスクがあります。

管理職が能力不足を補うための方法とは?

管理職は、役割を果たすのに必要なすべての能力を持っていることは、難しいですが、能力不足があるのであれば、それを自覚したときに、補う努力をしなければいけません。

 

では、管理職の能力不足を補うためには、どのようなことをすればいいのかについて見てみましょう。

仕事への意欲と責任感を持つ

管理職に能力不足があったとしても、仕事への熱意や責任感があれば、部下はついてきてくれます。

 

自分の能力不足を認めて、管理職としての立場に責任をもち、真摯に取り組んでいる姿を示すことが大切です。

貪欲に学ぶ

管理職に求められる能力は、学んで実践することによって、身につけることができます。

 

能力不足を自覚したら、積極的に不足している能力を学びましょう。

 

常に学び続けるリーダーの姿勢は、チームの手本となり、リーダーシップを発揮できるようになるからです。

部下に仕事を任せる

優秀な部下がいるのであれば、部下に仕事を任せることも重要です。

 

注意しなければいけない点は、部下がやるべき仕事なのかを判断すること、また、部下に仕事を任せた責任は管理職にあるため、仕事を丸投げしたり、責任転嫁してはいけません。

まとめ

管理職は、完璧な能力があるのではありませんが、管理職が能力不足のままでは、企業と部下の双方にとって、よくありません。

 

そのため、管理職自身が、自分の能力不足を認識して、管理職の能力不足を改善するための取り組みをしましょう。

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