コスト削減とは?メリットや進め方を解説
2023.08.03
企業間の競争が高まり、将来的な経営の存続のために、コスト削減に取り組む企業が増えています。
コストを抑えると、粗利が大きくなるため、企業は、積極的にコスト削減をしたいところです。
ですが、コスト削減が適切な方法で行われないと、従業員のモチベーションや生産性の低下に影響してしまうことがあります。
今回は、コスト削減のメリットや進め方について解説します。
コスト削減とは
企業でするコスト削減は、業務に関するさまざまな費用を削減することです。
事務所代、人件費、水道光熱費、通信費といった数字で表れるコストだけでなく、時間やコミュニケーションなどの数字で表れないコストも存在します。
例えば、業務効率が向上して、短時間で通常の業務量をこなせるようになれば、時間的コストを削減していると言えます。
売上からコストを差し引いたものが、企業の利益です。
企業の利益=売上 − コスト
コストを10%削減すると、売上を40%拡大するのと同じくらいの効果があると言われています。
そのため、コスト削減できた経費は純利益となるため、多くの企業がコスト削減に取り組んでいます。
企業のコストとは
人件費
人件費は、企業にかかるコストの中で、一番大きな割合を占めます。
給与や賞与、残業代、通勤手当や社会保険料、福利厚生費などが、人件費にあたります。
業種ごとに人件費は異なりますが、業種ごとの平均値は、以下の通りです。
サービス業 約42%
製造業 約29%
建設業 約25%
小売業 約19%
卸売業 約11%
採用コスト
採用コストとは、新卒採用と中途採用に関係なく、従業員の採用にかかるコストを指します。
インターンシップや企業説明会、求人媒体への広告掲載費や、人材紹介会社への成功報酬などの費用なども含まれます。
新卒の入社予定者1人にかかる採用コストは約54万円です。
企業にとって、非常に大きなコストと言えます。
そのため、採用後、すぐに離職されると、採用コストが無駄になってしまうため、離職率を減らす取り組みをすることもコスト削減の方法の1つと言えるでしょう。
オフィスコスト
オフィスコストとは、オフィスで必要になるコストを指します。
オフィスの家賃、パソコンやOA機器の費用、デスクや事務用品代、ソフトウェアの導入費用などがあります。
総務省の試算によると、テレワークの導入により、オフィスの電力消費は1人当たり43%削減可能とのことです。
テレワーク導入によって、家庭での電力消費量が増加しても、オフィスと家庭を合わせた電力消費量は、1人当たり14%削減できると試算されています。
テレワークは、オフィスコストを減らすための方法の1つと言えます。
コスト削減の進め方
コスト削減は、適切な方法で行わないと、成果が出ません。
コスト削減をするには、どのように進めたらいいのかを解説します。
現在の支出を見える化する
まず、現在の支出が、どれくらいで、どこで発生しているのかを数値で出します。
コストの分配比や内訳が把握できたら、何が削減可能なのかを見極め、削減対象を検討しましょう。
目標を決める
コスト削減の評価をする
コスト削減の方法とは
以下で、費用対効果が期待できるコスト削減方法を解説します。
ペーパーレス化をする
ペーパーレス化とは、書類や資料を電子化して保管し、管理、活用することです。
書類を印刷するのに、インク代、コピー用紙代、プリンター本体代などのさまざまなコストがかかります。
ですが、電子化をすると、インターネット上で処理することができ、インク代などのコストを削減できます。
また、ペーパーレス化によって、書類を保管する保管庫代やオフィス賃料の削減も可能になります。
ITツールの導入
テレワークを導入する
まとめ
企業にかかっているコストは、さまざまな方法で削減することができます。
また、コスト削減が実現できると、企業の利益が増えるだけではなく、従業員のモチベーションアップや業務効率化といったメリットが出ます。
どんなコスト削減ができるのかを把握するために、現在のコストの洗い出しをして、自社にあったやり方で、コスト削減をすすめていくといいでしょう。