コラム

育児中の従業員にテレワークを導入するメリットとデメリットについて

2023.08.19

テレワークは、仕事をしながら育児をしたい人にとって、魅力的です。

 

企業からすると、テレワークを導入すると、従業員の働き方への満足度が上がったり、離職の防止につながります。

 

ですが、仕事と育児の両立に苦労している方もいるのではないでしょうか。

 

テレワークによって、家庭でできることが多くなりますが、ストレスなどもあるでしょう。

 

育児中の従業員にテレワークの導入が必要な理由とは

テレワークは、オフィス勤務と違って、通勤時間がないため、その分の時間を仕事に割くことができます。

 

そのため、仕事と育児の両立ができます。

 

仕事をしながら、子供の面倒を見ることができるため、育児へのストレスが減ります。

 

以下で具体的に見てみましょう。

出産後も女性従業員が働けるようにするため

出産後に女性従業員が、仕事を辞めないで働くことができるように、テレワークを導入している会社があります。

 

というのも、第一子を出産後、半数近くの女性が仕事を辞めてしまうからです。

 

仕事を止めた理由を以下に挙げます。

 

・仕事と育児の両立ができない

・企業の育児制度が十分整っていなかった

 

少子高齢化によって、労働人口が減少しているため、女性が育児をしながら仕事ができるテレワークを企業が整備する必要があるでしょう。

男性従業員が育児できるようにするため

企業は、男性従業員が育児できるように環境を整えることも必要です。

 

共働き夫婦が増えたことにより、男性が子育てをすることも重要視されているからです。

 

企業は、優秀な人材を獲得するために、男性が育児に積極的に参加できるテレワークを実施するといいでしょう。

育児中の従業員にとってのテレワークのメリット

育児中の従業員がテレワークで働けるようにすると、従業員にとって、どんなメリットがあるのか見てみましょう。

通勤時間がかからない

テレワークをすると、出社する必要がないため、通勤時間を仕事や家事の時間にすることができます。

 

例えば、通勤時間を、子供の保育園の送り迎えにあてたり、子供と一緒にいる時間が増えることによって、育児にいい影響を与えます。

 

また、通勤中の満員電車のストレスが減り、通勤の悩みがなくなります。

仕事に集中できる

オフィス勤務より在宅勤務の方が作業に集中できることもあります。

 

例えば、在宅勤務では、取引先などからの電話を取る必要がないため、集中して仕事を進めることができます。

 

仕事がしやすいスペースを自分で作ることができるのも、メリットです。

こどもの面倒が見やすい

オフィスで勤務している時に、子どもが体調不良になってしまうと、仕事の調整をするのが難しいことがあります。

 

ですが、在宅勤務の場合、預け先へすぐ迎えに行って、病院で診察を受けることができるため、早く治癒する可能性が高まります。

 

子どもからしても、体の調子の悪い時に、親と一緒にいることができれば安心するでしょう。

 

また、欠勤にならないので、他の従業員に代わって仕事をしてもらわなくて済み、精神的な負担がなくなります。

育児中の従業員のためにテレワークをする企業にとってのメリット

次に、育児中の従業員がテレワークで働けるようにすると、企業にとって、どんなメリットがあるのか見てみましょう。

女性従業員の離職率の低下

半数近くの女性従業員が、出産や育児を理由に会社を辞めています。

 

「育児と仕事の両立が難しい」「子どもが保育園に入れなかった」「企業の子育て支援制度が十分でなかった」といったことが、退職の主な理由です。

 

ですが、テレワークを実施すると、育児をしながら仕事を続けられるため、優秀な人材の離職を防ぐことができます。

コストを削減できる

テレワークを実施すると、オフィス勤務が減るため、交通費や光熱費、事務所代などのコストを削減できます。

 

入社予定者1人あたりにかかる採用コストは、平均50万円とも言われています。

 

離職率が低下すれば、新しい人材を確保するための採用コストも減ります。

企業イメージのアップ

テレワークを導入すると、ワークライフバランスが取れた会社というよいイメージを持たれます。

 

また、労働人口の減少が課題となっていますが、育児と仕事の両立を支援できるテレワークを導入すると、共働き夫婦など、働き手が増える可能性があります。

 

長時間労働が社会問題になっている昨今、企業イメージアップは取引先との関係にもいい影響を与えます。

育児中のテレワークのデメリット

休日や夏休みなど、子どもが家にいると、仕事に集中できないことがあります。

 

では、育児中のテレワークのデメリットについて見てみましょう。

子どもが体調不良の時に仕事ができない

子どもが体調不良になると、仕事ができないことがあります。

 

子どもが乳児であると、抱っこしていないと不機嫌になって泣くこともあります。

 

そのような状況では、子どもにつきっきりになってしまうため、仕事をすることはできないでしょう。

子どもがパソコンに触る

小さい子どもは、パソコンなどのデバイスに興味のある子が多いため、気になって、パソコンなどを触ってしまうことがあります。

 

誤操作によって、データが紛失したり、情報漏えいにつながるおそれがあります。

 

プライベート空間で仕事をしなければいけないため、目が離せないことが多々あります。

子どもが話しかけてくる

子どもは、親が仕事をしている状況がわからないため、すぐに話しかけてきます。

 

そうすると、声をかけられるたびに、作業の手を止めなければならず、仕事のスピードが非常に遅くなります。

 

このような状況では、集中力もなくなってしまうでしょう。

Web会議で子どもが映ってしまう

Web会議中に、子どもの顔が映ってしまう可能性があります。

 

子どもが大騒ぎをしてしまうと、Web会議ができなくなってしまうこともあるでしょう。

育児中のテレワークを成功に導くための対応策

育児中の従業員のテレワークを成功させるには、どうしたらいいのでしょうか。

 

以下で見てみましょう。

資料をデジタル化する

子どもが紙の資料を触ってしまうかもしれません。

 

そのようなことを回避するために、資料をデジタル化しましょう。

 

資料をデジタル化すると、資料の紛失を防ぐだけでなく、資料を探す手間が省けるため、業務効率も上がります。

フレックスタイム制度を導入する

フレックスタイム制度を取り入れると、子どもが幼稚園や学校にいる間だけ勤務できます。

 

育児をしながら、仕事をすることが可能になります。

Web会議はビデオをオフにする

Web会議をする時は、ビデオをオフにしても会議ができるため、ビデオをオフにするというルールを設けるといいでしょう。

 

そうすると、Web会議時に、子どもが顔を出してしまわないか、気になりません。

決まった時間に何かをするという習慣をなくす

育児中は、思ってもみないことがよく起こります。

 

そのため、決まった時間に何かをするという習慣をなくすといいでしょう。

 

例えば、朝9時の始業時にオンラインで朝礼をするなど。

 

朝礼は短い時間しか行わなくても、育児中の従業員にとっては、その時間さえ作れないこともあるでしょう。

まとめ

育児中の従業員にテレワークを導入することは、従業員と企業の双方にメリットがあります。

 

ですが、情報漏洩のリスクといったデメリットも存在します。

 

テレワークを導入することによって、どんなメリットを得たいのかという目的を明確にして、テレワークを実施しましょう。

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