ビジネス用の銀行口座は、起業に必要なものの１つです。

会社の住所がバーチャルオフィスの住所であると、銀行口座の開設はできるのでしょうか。

結論から申し上げますと、バーチャルオフィスで銀行口座を開設できます。

当店の多くのお客様も、当店の住所を使って、銀行口座を開設されています。

今回は、バーチャルオフィスで法人口座を開設するときのポイントについて解説します。

バーチャルオフィスの住所を使って、銀行口座を開設できます。

2013年4月に、犯罪収益移転防止法が改正され、警視庁は金融機関に、法人口座開設の審査を厳格にするように通達しています。

マネーロンダリングや振り込め詐欺などの犯罪に使われる架空口座の開設を防止するためです。

そのような状況の中で、バーチャルオフィスでは銀行口座の開設ができないという誤った情報が流れているため、不安な方がいるかもしれません。

ですが、きちんと本人確認と事業内容確認ができれば、バーチャルオフィスの住所で銀行口座の開設ができます。

法人口座の開設は事業の実績などが審査されるため、バーチャルオフィスの住所を使っているという理由で審査に落ちることはありません。

法人口座を開設するには、準備に時間と手間がかかります。

個人口座を開設するのとは異なり、用意する資料や信用を担保するためのポイントがたくさんあるからです。

銀行口座開設時のポイントを見てみましょう。

銀行口座の開設時に、金融機関に会社の定款を提出します。

会社の実態がわかりづらいと審査が厳しい評価になるため、会社の事業内容と事業目的を明確にしましょう。

そうしないと、金融機関が、口座を不正利用されるのでは？と誤解したり、銀行口座開設の審査に落ちる可能性があります。

事業計画書や会社概要、ホームページ、商品サンプルといった補足資料を用意しておくといいでしょう。

会社は、資本金1円から設立できます。

ですが、資本金が1円だと、銀行に事業を運営する気がないと誤解されて、銀行の口座開設の審査において不利になります。

銀行の口座開設だけでなく、取引先も資本金の額を気にしますので、継続的にビジネスをしていくのであれば、資本金を1円にするのは避けた方がいいでしょう。

資本金は、最低でも100万円以上あるほうが、銀行口座開設の審査で厳しい評価を受けることがないと思われます。

銀行口座を開設するにあたって、固定電話を用意したほうがいいでしょう。

会社の電話番号として携帯電話を使うと、事務所の実態が不明瞭と思われてしまうかもしれません。

銀行口座開設といっても、みずほ銀行、三菱東京UFJ銀行、三井住友銀行の都市銀行から、信用金庫や信用組合などの地方銀行、あおぞら銀行などのネット銀行、ゆうちょ銀行などがあります。

銀行口座開設の手続きは、銀行によって異なるため、銀行に電話や訪問をして、口座開設方法を聞いておきましょう。
 

都市銀行と比べて、地方銀行のほうが口座開設しやすいと言われています。

代表者の個人口座がその銀行の支店にあると、審査が通りやすくなることがあります。

銀行は信用を重要視するため、取引がある銀行の方が口座開設をしやすいです。

また、審査基準が厳しい銀行で、銀行口座開設をしたいのであれば、その金融機関と取引がある親族や知人に紹介してもらうと、信用性が高まって、口座開設できる可能性があります。
 

法人の銀行口座開設には、何が必要なのでしょうか。

以下で見てみましょう。

・本人確認書類（運転免許証・マイナンバーカード等）

・登記事項証明書（履歴事項全部証明書）

・印鑑登録証明書

・会社印・代表者の実印

・法人用の固定電話番号

・官公庁から発行された免許・許認可

・定款

以下の物は、補足としてあった方がいいものです。

・請求書や注文書

・法人設立届出書

・履歴書・業務経歴書

・株主名簿

・設立趣意書

・貸借対照表

・会社のホームページ

資料が用意できたら、銀行に訪問します。

審査をする方も人間ですから、心象が悪くならないような服装を身につけましょう。

カジュアルな服や汚れた作業着で行くと、相手にマイナス印象を与える可能性があります。

できるだけスーツを着ていく方がいいでしょう。

また、アポイントの時間に遅れず、丁寧で明るく話しましょう。