スタートアップ企業とは?
2023.11.06
「スタートアップ企業」という言葉を聞くようになって、久しいですが、どんな企業のことをイメージしますか?
なんとなく起業したばかりの若い企業を思い起こさせますが、ベンチャー企業との区別がつかず、あいまいな感じになっている方は多いのではないでしょうか。
今回は、スタートアップ企業の特徴やベンチャー企業との違い、スタートアップ企業で働くメリット・デメリットなどについて解説します。
スタートアップ企業とは
スタートアップ企業とは、革新的なビジネスモデルで、新規事業を立ち上げて短期間で急成長する企業のことです。
例えば、数年で数千億円の価値評価がつく企業や、破壊的なイノベーションを展開して、新しい価値観で、顧客に有意義なサービスを提供する企業が挙げられます。
組織の規模や設立年数にかかわらず、成長している企業はスタートアップです。
スタートアップ企業は裁量が大きくスピード感があるため、ハイリスクなこともありますが、大きな成功と成長が期待できます。
スタートアップ企業とベンチャー企業の違いとは?
スタートアップ企業は、ベンチャー企業と混同されやすいですが、何が違うのかよくわからないという方も少なくありません。
ベンチャー企業とは、新規事業を立ち上げて、成長中の企業のことです。
既存のビジネスモデルをもとに利益を得たり、スケールを拡大したりして売上を増やす点が、スタートアップ企業と異なる点です。
スタートアップ企業はハイリスクなモデルのビジネスですが、ベンチャー企業は堅実な成長を目指しています。
ベンチャー企業は、既存のビジネスモデルを使って事業を行っているため、信頼性が高く、金融機関からの融資を資金調達手段にできます。
スタートアップ企業の特徴とは?
スタートアップ企業には、どんな特徴があるのでしょうか。
以下で解説します。
イノベーション
イノベーションとは、新たなアイデアや技術を創造して、今までにない価値を生み出していくことです。
これまでの常識を覆した新しい価値を生み出すことによって、新しいビジネスを作り出します。
スタートアップ企業が作るイノベーションは、新鮮さが生まれて、新しい価値を提供できるため、破壊型イノベーションとも呼ばれています。
短期間での急成長
スタートアップ企業の特徴の1つとして、短期間での高い成長が挙げられます。
事業開始直後から数年は赤字になりますが、その後すぐに黒字転換になり、赤字損失分を回収できます。
スタートアップ企業は、市場に競合他社がいないため、爆発的な成長をする可能性があります。
短期的な経営戦略
スタートアップ企業は、急速に変化するマーケットに対応するために、短期的な経営戦略を取ります。
また、スタートアップ企業は、ビジネスモデルを試行錯誤しながら、市場のニーズに対応したサービスや製品を素早く提供することができます。
スタートアップ企業で働くメリット
スタートアップ企業で働くメリットとして、他の企業ではなかなか得られない経験値を得られる点が挙げられます。
具体的にどのようなメリットがあるのか、以下で見てみましょう。
急激に成長する
スタートアップ企業は、短期間で事業が成長することを目的にしているため、非常に速く意思決定がされます。
スタートアップ企業では、思考や行動などあらゆることにスピード感が必要とされており、新たな経験をどんどん重ねていくため、自分自身も短期間で大きく成長することができます。
変化の激しい環境でさまざまな経験を積める
スタートアップ企業は、業務が分業化されていないため、あらゆる業務を担当しなければいけないため、多くの経験を積むことができます。
自身の成長を求める方には、スタートアップ企業での仕事は魅力的だと言えるでしょう。
成果で評価される
スタートアップ企業では、年齢や経歴でなく、仕事の成果で評価されるため、やりがいを持って仕事ができます。
自分がした仕事の結果が業績や自分への評価に反映されるため、実力を試したいと考えている方にはおすすめです。
意見が採用されやすい
スタートアップ企業では、新たな価値を創造するために、従業員の意見や提案が重要視されます。
大企業では、なかなか発言する機会がなくても、スタートアップ企業なら自由に発言でき、自分の意見が採用されることもあります。
当事者意識を持って、業務に取り組むことができるのは、やりがいを感じることでしょう。
スタートアップ企業のデメリット
スタートアップ企業で働くメリットについて見てきましたが、今度は、デメリットについて解説します。
ハードワークが求められる
スタートアップ企業は、従業員数が少ないため、担当する業務量が多いので、ハードワークになることがあります。
各従業員の権限が大きい分、責任もあるため、失敗に対してプレッシャーを感じやすくなります。
「残業をしたくない」「土日はしっかり休みたい」という人には向かないでしょう。
何もないところから始める
スタートアップ企業は、ビジネスモデルだけでなく、企業の制度なども作らなければいけません。
何もないところから作り出すことが苦手な方には、向いてない環境でしょう。
経営方針が変わりやすい
スタートアップ企業は、短期間で急成長する企業のため、ビジネスの戦略や方向性が変わりやすいです。
経営方針が、短いスパンで変更されることがあるため、業務内容や環境などが急に大きく変わることがあります。
したがって、安定思考の方や、臨機応変に対応することが苦手な方には不向きと言えるでしょう。
福利厚生が整っていない
スタートアップ企業では、開業後すぐに利益が出るわけではありません。
事業が軌道に乗るまでは、福利厚生が不十分な場合があるでしょう。
スタートアップ企業に向いている人とは?
スタートアップに向いている人とは、どんな人なのか以下で見てみましょう。
新しいことや変化を楽しめる人
スタートアップ企業は、誰も考えたことがないような革新的な事業を展開するため、毎日さまざまな変化が起こります。
そのため、未知の分野に関する勉強や研究をしたり、さまざまな情報を収集する必要があります。
好奇心や探究心があって、変化を楽しめる人は、スタートアップ企業で活躍できるでしょう。
また、既存のビジネスではなく、未知のビジネスに携わりたいという人にもスタートアップ企業がおすすめです。
主体性があり、裁量を持って仕事をしたい人
スタートアップ企業は、少人数の従業員で仕事をしますが、裁量が大きく、若手であっても責任のある仕事を任されることが多いです。
そのため、自分で考えて率先して仕事がしたい主体性がある方にとっては、働きやすくやりがいのある職場です。
また、教育制度やマニュアルが整っていないことがあるため、自分で調べたり、積極的に質問するなど自主的に動く必要があります。
起業を考えている人
スタートアップ企業は、経営者と距離が近いというメリットがあります。
そのため、経営者の経営に対する考えやノウハウなどを身近で実践的に学ぶことができます。
起業を考えている人には、有益で役に立つ環境と言えるでしょう。
まとめ
スタートアップ企業とは、今までにない革新的なアイデアによって、急成長を目指す企業のことです。
スピード感を持って業務に取り組めるため、安定感のある企業よりも多くの経験を積めるメリットがあります。
将来起業を考えている方や、向上心を持ってスキルを磨きたい方は、スタートアップ企業で働くことを検討してみてはいかがでしょうか。