カスタマーハラスメントとは?企業がカスタマーハラスメント対策をすべき理由や対応方法について解説
2024.11.02
近年、顧客からのカスタマーハラスメント(カスハラ)の問題が深刻化して、無視できない問題になっています。
特に、接客業務に従事する従業員が被害を受けるケースが多くあります。
カスタマーハラスメントは、従業員に大きなストレスを与え、従業員の離職の原因になります。
今回は、企業がカスタマーハラスメント対策をすべき理由や対応方法などについて解説します。
カスハラ(カスタマーハラスメント)とは?
カスタマーハラスメント(カスハラ)は、顧客や取引先が企業やその従業員に対して不当な要求や暴言、威圧的な態度を取る行為のことです。
カスタマーハラスメントについて、厚生労働省が以下のように定義しています。
顧客等からのクレーム・言動のうち、当該クレーム・言動の要求の内容の妥当性に照らして、当該要求を実現するための手段・能様が社会通念上不相当なものであって、当該手段・能様により、労働者の就業環境が害されるもの
参考:厚生労働省「カスタマーハラスメント対策企業マニュアル」
カスタマーハラスメントとクレームの違い
カスタマーハラスメントとクレームは似ているようで異なります。
例えば、自社に過失があって、顧客の主張が妥当な場合は、クレームになります。
ですが、顧客の主張内容に正当性があっても、暴力や暴言などがあれば、カスタマーハラスメントに該当します。
カスタマーハラスメントとクレームを見分けるには、主張内容に正当性があるかで判断する必要があります。
また、正当性があっても、暴言や暴力、長時間の拘束、無理な要求があれば、カスタマーハラスメントになります。
企業がカスタマーハラスメント対策をすべき理由
企業が長期的に経営を続けるためには、カスタマーハラスメントに対して社内体制を整えることが重要です。
企業がカスタマーハラスメントの対応を必要とする理由を見ていきましょう。
従業員の安全性と心身を守るため
カスタマーハラスメント対策をしないと、顧客からのクレームのせいで、従業員の精神的な負担が増えてしまいます。
企業は、従業員の健康を守らなければいけないため、カスタマーハラスメントが起きないように対策をする必要があります。
カスタマーハラスメントの対応方法を社内で共有するため
社内でカスタマーハラスメントの被害状況や今後の対応を共有するために、現状を把握しなければいけません。
従業員にカスタマーハラスメントの概念を理解してもらい、適切に対応できるように情報を社内で共有することが大切です。
カスタマーハラスメントを予防するための体制を整えるため
カスタマーハラスメントの被害をなくすためには、現状の状況を把握して、従業員に寄り添った対策をする必要があります。
カスタマーハラスメントが起きたら、どう対応するのかといった体制を整えることが重要です。
カスタマーハラスメントの対応をしないリスク
カスタマーハラスメントに適切な対処をしないと、企業の事業活動に悪影響を及ぼします。
カスタマーハラスメントの対応をしないと、どんなリスクが生じるのかご紹介します。
従業員が休職したり退職してしまう
カスタマーハラスメントに対して、適切に対応がされないと、従業員が休職したり退職するリスクを抱えやすくなります。
仕事でストレスを溜め込んでしまうと、従業員の健康や精神面で影響が出てしまい、仕事をうまく遂行できなくなるからです。
カスタマーハラスメントの被害がもっと悪くなる
カスタマーハラスメントをする人には、自社の従業員やサービスに不満がないのに、理不尽なクレームや脅迫をする人もいるでしょう。
そのため、カスタマーハラスメントに対処しないと、相手の要求がより多くの理不尽な要求をして、被害がさらに悪くなる可能性があります。
売り上げが下がる
カスタマーハラスメントの対応をしなければいけなくなると、本業の時間を奪われて、サービスの質が落ちてしまうことになりかねません。
そうなると、毎日の売り上げにも影響が及び、売り上げがマイナスになるリスクがあります。
企業イメージが悪くなる
カスタマーハラスメントの状況が世間に知られてしまうと、企業のイメージダウンにつながります。
そうなると、企業の評判に傷がついて、顧客が商品やサービスを利用したくなくなってしまいます。
企業がするべきカスタマーハラスメント対策
取引先から無理な要求や嫌がらせをされないために、対策をする必要があるでしょう。
企業がするべきカスタマーハラスメント対策を見ていきましょう。
カスタマーハラスメント対策のマニュアルを作る
社内で共有できるカスタマーハラスメント対策マニュアルを作成しましょう。
顧客が理不尽な要求をしたら、どのような対応をするかといった状況例や伝える内容と一緒に記載します。
社内でカスタマーハラスメントが起きた前例がある場合、その詳細もマニュアルに記載しておきましょう。
社員研修をする
マニュアルを作成したら、社員研修をして、具体的な対策方法を伝えましょう。
従業員だけでなく、管理職などにも研修をすることが重要です。
カスタマーハラスメントに対応できる体制を整える
カスタマーハラスメントが起こった時、従業員がすぐに相談できる体制を整えることが大切です。
例えば、すぐに上司に報告できる環境を作る、対策チームを設置する、再発防止策を考える、相談窓口を設置するといったことが挙げられます。
また、自社だけで対応できない場合、弁護士や警察などの連絡先を確保しておきましょう。
状況を確認できる環境を整える
防犯カメラで録画したり、電話で録音をするなど、後で確認できる環境を整える必要があります。
そのような環境を整えると、カスタマーハラスメントを起こさせないための抑止力にもなります。
例えば、電話の事前アナウンスに、「この通話はサービス向上のために録音させていただきます」という音声が流れるようにすると、相手は通話が録音されていることがわかります。
まとめ
今回は、企業がカスタマーハラスメント対策をすべき理由や対応方法などについて解説しました。
カスタマーハラスメント対策としては、社内研修や電話録音、対策マニュアルの作成や相談窓口の設置などが挙げられます。
顧客などから理不尽な要求や嫌がらせをされたら、従業員の安全性を守って、事業活動を継続するために、社内全体でカスハラ対策をすることが求められます。
コストを抑えて、都心一等地で仕事をしたい方におすすめのバーチャルオフィス「ブルーム」
スタートアップ企業の事業者や個人事業主は、自宅で事業を行っていることが多いです。
そのため、顧客に自宅住所を公開しなければいけませんが、自宅住所を公開することに不安を感じる人は多くいます。
そのような場合に、バーチャルオフィスで事業用の住所を借りておけば、自宅住所を公開する必要がないので、トラブルを防ぐことができます。
ブルームは、東京都新宿区西新宿の一等地住所をレンタルしているバーチャルオフィスです。
月額300円で、西新宿の住所を利用できるため、費用の負担が非常に小さい点も大きなメリットです。
安心安全に事業を行いたい方は、ブルームの利用をぜひご検討ください。