コラム

逆パワハラが起こる原因とは?部下からのハラスメントの具体例と対策法を解説

2025.02.07

パワハラ(パワーハラスメント)に対する問題意識が高まっている昨今、部下が上司に対して行う「逆パワハラ」も発生しています。

 

逆パワハラは、「部下が上司に従う」という組織の原則を破壊するだけでなく、逆パワハラを受けた上司がうつ病などの精神疾患になってしまい、求職や退職を余儀なくされることもあり、会社が逆パワハラの被害者から安全配慮義務違反として損害賠償責任を負うことにもなりかねません。

 

今回は、部下からのハラスメントの例や対策について解説します。

部下からのパワハラ(逆パワハラ)とは?

逆パワハラとは、部下から上司に対して行われるパワーハラスメントのことです。

 

通常、パワハラは、上司が部下に対してする言動のことを指しますが、これとは逆のパターンになることから、「逆パワハラ」と呼ばれます。

 

厚生労働省はパワハラ行為の例として、以下のような部下から上司への言動も該当すると明示しています。

 

・同僚又は部下による言動で、当該言動を行う者が業務上必要な知識や豊富な経験を有しており、当該者の協力を得なければ業務の円滑な遂行を行うことが困難であるもの

・同僚又は部下からの集団による行為で、これに抵抗又は拒絶することが困難であるもの

逆パワハラが起きてしまう原因

なぜ逆パワハラが起きてしまうのでしょうか。

 

その原因を挙げてみましょう。

上司のマネジメント能力に問題がある

上司が部下の業務量をうまくコントロールできていないといったように、上司が部下のマネジメントをうまくできていないと、部下は軽んじられていると感じて、不満を募らせます。

 

また、部下の能力が上司よりも高いと、部下は、自分のほうが上司よりも仕事ができると思って、冷たい言動につながることもあります。

上司と部下の間に年齢の差がある

部下が上司よりも年齢が高いと、逆パワハラの原因となることがあります。

 

例えば、部下の年齢が高い場合、上司が部下への指示を遠慮することがあるため、部下が年下の上司を軽んじた言動を取ってしまうことがあります。

逆パワハラについて認識していない

パワハラは上司や先輩が部下や後輩に行うものと思い込んでいる人が多いことも原因の一つです。

 

また、パワハラにあたる言動が明確ではないため、意図しないで逆パワハラになるような言動を取ってしまうこともあるでしょう。

部下からのハラスメントの具体例

では、どのような言動が、部下からのハラスメントにあたるのかについて見てみましょう。

部下が嫌がらせの言動をする

部下が上司に反発したり、マウントを取ったりする場合、ハラスメントになります。

 

例えば、部下が上司を馬鹿にするといったように、部下の暴言が多い場合は注意したほうがいいでしょう。

仕事の指示を無視する

部下が上司の指示を無視したりする行為はハラスメントになります。

 

例えば、業務の範囲内である仕事の依頼や指示を断ることが挙げられます。

 

部下が指示を無視する状況が続くと、職場全体の進行が止まってしまうおそれがあるため、早めに対応する必要があります。

悪口を言われる

部下が、ありえない上司のうわさ話や悪口を職場で広めたり、SNSなどに誹謗中傷を書き込む行為がハラスメントになります。

 

例えば、上司によるハラスメントの事実がないのに、部下がハラスメントを受けたと嘘の噂を広げることが挙げられます。

 

部下が上司名誉を傷つける言動をしたら、企業は部下に指導や厳しい処分をしなければいけません。

部下から暴力を受ける

部下が上司に暴力をふるうことも、ハラスメントになります。

 

例えば、部下が上司に対して大声で怒鳴ったり、手を出す行為が挙げられます。

 

上司の心身にダメージを受けてしまうと、上司は仕事を継続できなくなる可能性があります。

 

また、事件や裁判に発展して、企業の責任が問われることになりかねないため、企業が迅速に介入しなければいけないでしょう。

部下からのハラスメントへの対策

逆パワハラを防ぐためには、何をしたらいいのかについてご紹介します。

ハラスメント研修を実施する

企業が、全従業員に、ハラスメントに関する教育の機会を設けることが大切です。

 

ハラスメントについての正しい知識を持って、どういう言動がハラスメントに該当するのかを知ると、逆パワハラを防ぐことができます。

管理職にマネジメント研修をする

上司が部下に適切なマネジメントをできるように、上司にマネジメント研修を実施しましょう。

 

上司が、マネジメントに必要なスキルを身につけてリーダーシップを発揮すると、部下から信頼されて、逆パワハラが起こりにくい関係を築くことができます。

部下を指導する時には記録を残す

部下の指導をする時には、「言った・言わない」を防ぐために記録を残しましょう。

 

また、逆パワハラが訴訟問題などに発展した場合、証拠資料があるかどうかによって認定結果が大きく変わることもあります。

就業規則に盛り込む

就業規則に、逆パワハラを含むパワハラを禁止する項目や、行った者への懲戒規定を盛り込むことは大切です。

 

そうすることによって、逆パワハラをした部下を厳正に処分するという企業の姿勢を、従業員に対して周知することができます。

相談窓口を設置する

相談窓口を設置することも必要です。

 

気軽に相談できる窓口の存在を従業員に周知すると、逆パワハラに悩む上司に安心感を与えられます。

 

また、社外に対して、コンプライアンス意識の高さをアピールすることができます。

部下を注意指導したり部署異動を検討する

上司の指導を部が無視するようであれば、人事部や上層部に相談して、今後の部下の対応を検討する必要があります。

 

部下からのハラスメント内容を詳しく聞いて、部下に注意指導をしたり、部署移動を実施します。

懲戒処分を検討する

部下からのハラスメントに注意指導をしても問題が解消されない場合、懲戒処分を検討する必要があります。

 

例えば、ハラスメントの内容によって減給や出勤停止といった対応をすることが挙げられます。

まとめ

昨今、逆パワハラが問題となっています。

 

逆パワハラを放置すると、上司が適切な指示や指導ができなくなるだけでなく、上司の心身不調や離職につながることもあります。

 

このような問題が起こる前に、組織全体でハラスメントへの十分な対策を行いましょう。

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