勤怠管理システムとは?
2023.04.07
勤怠管理システムを導入する場合は、目的を明確にする必要があります。
目的を明確にすると、導入した成果を評価できるためです。
新システム導入の目的を明確にし、従業員に周知して理解してもらうことは、管理者と従業員に新システム導入に対する不満を和らげ、運用しやすくなります。
勤怠管理システムの導入にあたり、どのような目的があるのか、導入におけるメリットやデメリットなどを解説します。
出退勤管理システムとは?
出勤怠管理システムとは、出退勤時間の打刻や記録から、残業や各種休日休暇の申請、シフト作成、労働時間の集計など勤怠管理に関する業務全般をサポートするシステムです。
インターネットに接続すれば使える「クラウド型」が主流になりつつありますが、セキュリティ面の安全性から自社のサーバーを利用してシステムを構築する「オンプレミス型」を選ぶ企業も少なくありません。
勤怠管理システムの導入により、これまで手作業で行っていた労働時間の集計や給与計算にかかる工数を大幅に削減できたり、法律に対応した適切な勤怠管理ができるようになります。
勤怠管理システムを導入する目的とは?
勤怠管理とは、従業員の始業時間・終業時間を記録し、勤務時間が労働時間を超えていないかを管理したり、また給与計算のために残業時間、遅刻・早退・欠勤情報を集計したりすることなどがあります。
従来の管理方法としては、手書きの紙で管理したり、エクセルで管理したり、タイムカードで管理したりするのが一般的でした。
なぜ、勤怠管理システムを導入する必要があるのか、目的を見てみましょう。
勤怠管理の業務効率化を図る
勤怠管理システムを導入することの大きな目的は、業務効率化を図ることでしょう。
少子化による労働力不足を背景に推し進められている働き方改革では、業務効率化による労働時間の減少を目指しています。
また、、労働時間の集計と給与計算で多大な時間が取られてしまうという声があり、勤怠管理に膨大な時間を費やすと、人件費もかかります。
勤怠管理の業務効率を上げることによって、無駄なコストを削減したり、社内の労働環境改善や人材育成など人事担当者がコア業務に時間を割けるようにすることが、勤怠管理システム導入の目的の1つです。
法令に基づいた労務管理の徹底する
残業規制が厳しくなっている昨今、政府が主導している働き方改革により、より厳密に勤怠管理を行う必要性が高まっています。
従業員の自己申告制による勤怠管理では、自己申告された時間と実際に労働した時間にズレが生じて、サービス残業やそれによる残業代未払いの問題が発生するリスクがあります。
そのため、労働時間の適正な把握のために、使用者が講ずべき措置に関するガイドラインでは、従業員が出退勤した時間はタイムカードやICカード、パソコンの使用履歴など客観的な記録に基づいて記録されなくてはいけないとしています。
法改正に対応した方法でより厳密な勤怠管理を行うために、勤怠管理システム導入の必要性が、高まっています。
勤怠管理システムの機能とは?
勤怠管理システムの必要性は分かっても、実際にどんなことができるのでしょうか。
勤怠管理システムの機能について見てみましょう。
シフトや有給などの休日休暇、残業の申請・承認
勤怠管理システムでは、以下の各種申請機能も取り揃えています。
・シフト
・勤務希望の提出年次有給休暇代休
・振休シフト勤務希望の提出
・慶弔休暇などの各種特別休暇
・打刻修正
各種申請を誰が承認するか、どのような順番で承認者に申請が回るかを設定することも可能で、申請者が今誰の承認待ちであるかを確認することもできます。
シフト作成
勤怠管理システムでは、誰をどの時間に配置するかといったシフト作成機能を実装していることが多いです。
時間帯に応じて必要な人数を登録しておくと、必要な人数に対する過不足が一目でわかる機能を実装しているシステムもあり、シフト作成を手助けしてくれます。
さらに、飲食店などでヘルプが発生した際、ヘルプ依頼を他店舗へ出せる機能や柔軟にシフトを変更できる機能もあります。
勤怠管理システムを導入するメリットとは?
勤怠管理システムを導入すると、どのようなメリットがあるのか確認していきましょう。
勤怠管理に時間を削減
タイムカードによる勤怠管理をしていると、労働時間の集計から給与計算までにかなりの時間と労力を要しますし、人手を介することで、どうしてもミスが発生するリスクが残ってしまいます。
勤怠管理システムを導入すれば、打刻漏れを減らすことができ、集計はワンクリックで終了するため、管理の手間や作業のミスや漏れをなくし、全体的な業務効率の向上が期待できます。
労働時間の把握と過労を防ぐ
従業員の勤務状況を確認できるため、当月の総労働時間や残業時間の状況を速やかに把握できます。
勤怠管理システムであれば、月中に労働時間が長い従業員の業務量を調節し、残業を減らす対策をとることができ、集計してみたら残業時間の上限を超過していたという問題を防ぐことが可能です。
また、システム内に労働時間のデータが蓄積されていくため、労働時間が長くなる傾向にある時期や部署、従業員を把握しやすくなり、長時間労働に対する対策がとれるようになります。
法改正への対応
紙やエクセルで勤怠管理を行っている場合、残業時間が分かりにくかったり、有給取得状況がすぐに確認できず、気づかないうちに法律違反になってしまう恐れがあります。
勤怠管理システムを活用すると、残業時間の総数や有給取得状況が一目で分かり、必要に応じてアラートや通知を出すこともできるため、法律を犯すリスクが減ります。
勤怠管理システムを導入すれば、保守サポートの契約を締結することで、法改正に合わせてシステムは自動対応していることが一般的です。
従業員による不正を防ぐ
始業時間・終業時間の記録方法として、手書きやタイムカードを使用していると、時間を変更したりタイムカードを別の人に打刻させたりすることで、時間を不正に記録するリスクがあります。
また、記録忘れや打刻漏れのリスクもあり、遅刻しそうな時に、意図的に記録せず、遅刻などを隠すという悪意のある行為を発生する可能性もあります。
静脈・指紋認証・顔認証システムなどの生体認証システムが搭載されている勤怠管理システムであれば、不正打刻の防止が可能です。
コストの削減
人事・労務担当者の業務は、勤務時間や残業時間の集計、有休の申請や取得状況など、煩雑です。
給与計算は、工数も人的コストもかかる負荷の高い業務です。
給与計算システムと連携できる勤怠管理システムや、給与計算機能が搭載された製品の導入で、データの入出力・転記・計算作業が効率化できるので、大幅な業務効率化により人件費の削減につながるでしょう。
モバイル端末で外出先の打刻
モバイル端末に対応した勤怠管理システムでは、テレワーク・出張・営業の外回りなどの場合、オフィス以外からの打刻が可能です。
タイムカードを切るために、オフィスに戻る必要がありません。
また、直行直帰申請や休暇申請もオンラインで実施できるため、申請書類を提出する手間が省けますので、労働生産性の向上にもつながるでしょう。
割増賃金の自動計算
勤怠管理システムは、従業員の残業時間、遅刻・早退・欠勤、休暇の取得状況を含め、勤務状況を正確に管理できます。
また、リアルタイムに残業時間や有給取得日数を把握でき、自動的に割増賃金が算出される製品も多くあります。
法令遵守にも役立ち、コンプライアンスの順守にもつながるでしょう。
勤怠管理システムの導入によるデメリットとは?
勤怠管理システム導入には多くのメリットがありますが、デメリットもありますので、導入前に確認しましょう。
コストがかかる
勤怠管理システムには、ワンコインほどで利用できる製品もあれば、サーバー構築などで数百万円かかるものもあります。
就業規則が独自の場合、カスタマイズが必要になるケースもあり、エクセルやタイムカードで管理する場合に比べて、コストは増加します。
勤怠管理システムの導入が売上に直結するわけではないので、費用対効果がはかりにくいです。
従来の業務をどれだけ効率化できるかなど、コストに対し得られる効果を整理して判断するとよいでしょう。
導入作業の工数が多い
勤怠管理システムは、導入しても、すぐに使いこなせるわけではありません。
クラウド型の勤怠管理システムでは、システムの設定が全く行われていない状態から、自社の就業規則に合わせて勤務時間やシフト形態、有休付与のルール、集計項目などを全て設定し、ミスなく集計ができるようにしなくてはいけません。
さらに、設定だけでなく従業員にシステムの使い方を周知し、正しく理解してもらう必要があるので、問題なく打刻や集計が行えるようになるまでには、時間と工数がかかることを理解しておきましょう。
就業規則に対応しきれない場合がある
クラウド型の勤怠管理システムでは自社の就業規則に沿って、ゼロから設定をしていく必要があります。
システムによっては、自社の就業規則に対応しきれていないことがあるため、一部は手作業をしなければいけないところも出てくるでしょう。
そのため、システム導入を検討する時、雇用形態・就業形態・勤務地など、どのような細則があるのか理解し、システムで対応できるかを導入前にチェックをした方がいいでしょう。
集計と給与計算に関わる部分であれば、他のシステムを検討することになりますが、細かな内容であれば、運用次第で、十分カバーできることもあります。
まとめ
勤怠管理システムとは、従業員の労働状況を正確で効率的に管理できるシステムです。
勤怠管理業務の問題は、人的ミスや管理の負担などがありますが、勤怠管理システムには課題を解決できるさまざまなメリットがありますので、デメリットも考慮して、自社に最適なシステムを検討しましょう。
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