コラム

ワーク・ライフ・バランスの意味とは?メリットや取り組みのポイントについて解説

2023.04.09

ワークライフバランスという言葉を、最近ニュースなどでよく聞きますが、その意味をご存じでしょうか。

 

昨今、副業が可能な企業やフリーランス、テレワーク、在宅勤務など、働き方が多様化していますが、その状況下で、仕事とプライベートをどちらも充実させて、相乗効果を生み出そうというワークライフバランスの考えが生まれてきました。

 

ワーク・ライフ・バランスの実現に取り組む企業が増えてきたのは、企業の成長にとって必要不可欠だからです。

 

今回は、ワーク・ライフ・バランスのメリットやポイントなどについて解説します。

ワークライフバランスとは?

ワークライフバランスとは、仕事と生活の調和を意味します

 

仕事だけでは、充実した人生を送れないため、プライベートの時間が必要になります。

 

そのため、仕事と生活のどちらかに偏ることなく、両方とも重視した働き方で好循環につなげることを目指しています。

ワーク・ライフ・バランスが取り組まれる背景とは?

ワーク・ライフ・バランスが取り組まれる背景について、見てみましょう。

雇用の流動化

バブル崩壊後の景気の低迷で、企業間の競争が激化した結果、非正規雇用を増やすことになりました。

 

子育ての環境も変わらず、女性が仕事と生活を両立することが難しい状況です。

労働人口の減少

少子高齢化による労働人口の減少は、経済成長を阻む要因となっています。

 

女性の社会進出が叫ばれながらも、育児と仕事の両立が難しく、実力のある女性が会社を辞めざるを得ない状況が変わっていません。

長時間労働の増加

正規と非正規という雇用の二極化が進んで、正社員が、長時間労働しなければいけないという問題が解決されていません。

 

長時間労働は、過労死を招くため、働き方改革を推し進める背景にもなっています。

ワークライフバランスによって企業が得られるメリットとは?

ワークライフバランスを充実させることは、従業員だけでなく、企業にとっても、さまざまなメリットが期待できます。

 

具体的にどのようなメリットが得られるのか見てみましょう。

業務効率化と生産性の向上

ワークライフバランスを充実させるためには、業務の無駄を改善し、残業や休日出勤をすることなく、これまでと同じ成果を維持することが求められるので、業務プロセスの改善が必須です。

 

業務の進め方を工夫することで、業務効率化につながり、限られた人材で生産性を維持し、向上できるでしょう。

優秀な人材確保と離職率軽減

近年、深刻な人手不足が続いており、より良い条件の職場を求め、転職が当たり前の時代になってきています。

 

ワークライフバランスが実現しやすい職場は、子育てや介護をしている求職者にとっても魅力があり、企業の採用の門戸を広げることができます。

 

それは、働いている従業員の定着化や離職率の低下につながるでしょう。

ダイバーシティの活用

女性のアイデアを活かしたサービスや商品は、企業にとって欠かせないものとなっています。

 

女性が、仕事と家庭を両立できる職場環境がある企業は、よりよい人材を確保でき、多彩な価値観やキャリアを持つ人材は、企業の競争力アップに繋がります。

企業イメージの向上

ワークライフバランスに積極的に取り組む企業は、従業員を大切にしている企業として評価されやすいです。

 

企業としての信頼が上がり、企業イメージが向上することで、採用に有利になるだけでなく、自社製品やサービスの売り上げにも良い影響を与える可能性があります。

ワークライフバランスによって従業員が得られるメリットとは?

ワークライフバランスを充実させることは、企業だけでなく従業員にとってもさまざまなメリットがあります。

 

以下にメリットを解説します。

仕事とプライベートのバランスの改善

ワークライフバランスを充実させるために、テレワークなどを導入することで、仕事とプライベートのバランスが取りやすくなり、効率的な働き方が実現できます。

 

プライベートに合った働き方になることで、仕事が効率化され、十分な休息を確保できることで、仕事に対する集中力やモチベーションの向上が期待できるでしょう。

子育てや介護と仕事の両立

育児中の従業員は、保育園の送迎がしやすくなるので、育児や介護を理由に離職するケースが減り、キャリアを中断しなくてもいい点が大きなメリットといえます。

スキルアップの時間を持てる

通勤時間がなくなるなど、働き方の工夫によって得られた時間を有効に利用して、資格を取ってみたり、取専門的なスキルを身につけるためにスクールに通うこともできます。

 

従業員のスキルアップは、仕事に役立てられるだけでなく、キャリアアップを図ることもできます。

ワーク・ライフ・バランスの具体的な取り組みとは?

企業が取り組む制度や働き方改革には、さまざまな内容がありますが、ワークライフバランス実現に向けた取り組みについて解説します。

育児休暇や介護休業の充実

育児や介護によって、仕事を辞めたというケースは少なくありません。

 

育児や介護は、女性からのニーズが高いといえますが、育児や介護の担い手は女性だけではありません。

 

男性従業員の育休取得促進は、男性のワーク・ライフ・バランスを高めるだけでなく、女性の活躍をさらに促すという意味でも重要です。

短時間勤務とフレックスタイム制の導入

育児や介護をしている方などは、短時間でもいいから仕事がしたいという要望を持っている方が多くいらっしゃいます。

 

育児休暇や介護休暇だけでなく、個人の希望に応じて勤務時間や日数を自由に選択できる制度にもニーズが高まっています。

IT化によるテレワークの導入

オフィスに出勤しないで働くテレワークは、ワーク・ライフ・バランス実現に大きく貢献します。

 

育児や介護をしているので、在宅でないと働けないといった事情を持つ従業員の希望を叶え、離職を防ぐことにつながります。

ワーク・ライフ・バランスを実現するためのポイントとは?

働き方改革に取り組むためには、ワークライフバランスの見直しは必須ですので、業務の見直しポイントについて解説します。

業務の見直し

業務フローの見直しによる生産性の向上や時間外労働削減や休暇取得などに関するルールを設定しましょう。

経営陣と管理職の意識改革

休暇を取得しやすい雰囲気づくりやワークライフバランス制度を利用しやすい環境をつくるためには、経営陣や管理職の意識改革が必要です。

 

経営陣や管理職に、ワークライフバランスを充実させることの重要性を認識してもらうことで、従業員にも、ワークライフバランスの必要性が浸透していきます。

 

ですが、従業員のワークライフバランスを重視しすぎて、管理職の負担が増えるケースも少なくありません。

 

経営陣は、管理職の業務負担を考慮して、適正な業務量となるように配慮することも求められます。

長時間労働の削減

残業や休日出勤を減らしたりすることは、業務の生産性アップにつながります。

 

また、勤務時間が短くなることで、残業代が削減できることもメリットです。

福利厚生の充実

従業員の満足度を上げるためには、福利厚生サービスの充実が課題になります。

 

宿泊施設を割引で利用できるサービス、住宅手当が出るなど、プライベートを充実させようとする取り組みは、従業員の満足度の向上やワークライフバランスを高められます。

まとめ

ワークライフバランスは、従業員のプライベートを充実させるだけでなく、企業にとっても、生産性向上や離職防止などさまざまなメリットが期待できます。

 

従業員のワークライフバランスを充実させることは、企業の持続的な成長にもつながるため、積極的に取り組んでいきましょう。

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