課題発見力とは?課題発見力を身につける方法について解説
2023.05.13
ビジネス現場にある潜在的な課題を発見する力は、変化の激しい現代において重要な能力で、社会人があらゆる場面で求められる能力です。
今回は、課題発見力について解説します。
課題発見力とは?
課題発見力は、現状を分析し目的や課題を明らかにする力を意味します。
日常の業務が問題なく進行している状態でも、現状よりさらに改善できることはないかと新たな課題を見つけ出す力が課題発見力であるといえます。
例えば、営業において、ノルマが達成できているとしましょう。
多くの従業員は目的が達成されているので、現状の課題にまで目が行きませんが、課題発見力のある従業員は、売上を3割アップするには、どんなことをしたらいいのかと考え、潜在的な課題を見出すことができます。
課題解決力との違いとは?
課題発見力によく似た言葉に、課題解決力があります。
課題解決力は、要求される水準に満たない現状のギャップ(課題)を解消しようとする力を意味します。
一方、課題発見力は、要求される水準を十分に満たしていますが、この現状をさらに良くすることはできないかと課題を探す能力を意味します。
課題発見力が求められる背景とは?
人々の価値観やニーズが多様化しており、顧客は、画一的な製品やサービスに満足しなくなってきています。
この状況下で、企業が継続的に発展していくには、従業員が課題発見力を持たなければいけないでしょう。
では、課題発見力が求められる背景について見ていきましょう。
ビジネス環境の変化が激しい
現代は、価値観の多様化によって、人が自分なりの価値観を持っています。
このような不確実な要素が多いため、企業が継続して発展していくには、一つの価値観ではなく、多くの人に受け入れられる価値観が求められます。
多くの人に受け入れられる価値観を見い出せるスキルが、課題発見力であるといえます。
イノベーションが必要
企業が世の中に価値を認められるには、まだ存在していないサービスや製品を世の中に提供し、社会に変革をもたらすイノベーションが必要です。
現状に満足しないで、もっとよくしたいという思考である、課題発見力が必要不可欠です。
課題発見力を高める方法とは?
課題発見力を身につけるためのポイントを解説します。
ゼロベース思考を持つ
セロベース思考とは、前提や思い込みをゼロにして考える思考です。
人は、今までの延長線上で物事をとらえてしまったり、自分の経験から判断をしがちです。
技術の変化が激しい現在、ゼロベース思考は重要視されている能力の1つです。
未来志向で現状をとらえる
現状はうまくいっているが、もっと良くなる方法はないかと思考することが重要です。
これは、課題発見力を高めるために必須だからです。
現状が永遠に続くと考えないで、未来を意識する癖をつけましょう。
普段からあらゆることに好奇心を持って情報収集し、仮説を立てる習慣を持つように心がけましょう。
クリティカルシンキングを身につける
クリティカルシンキング(批判的思考)は、意識的に自分の考えを批判的にみる思考のことで、思考の癖を改善してくれます。
クリティカルシンキングを鍛えると、主観や先入観に捕らわれずに物事を見る力が養われます。
課題発見力を活かして企業が発展するにはどうすればいいか
課題発見力は、現状に満足しないで、さらに良い未来を目指して改善すべき課題を見つけ出す力のことです。
課題発見力を最大限に活かして企業が発展していくためには、課題の発見から解決に至るプロセスをスムーズに進行させなければいけません。
課題発見力によって積極的に改善を図ろうとする従業員がいれば、そうでない従業員もいます。
従業員の軋轢を生じずに課題発見力を最大限に活かしていくためには、どのような企業風土を育めばいいのかについて解説します。
コミュニケーションが活発
コミュニケーションが活発な職場では、課題発見力が十分に発揮される環境があるでしょう。
上司と部下、さらに、他の部署とのコミュニケーションが活発であれば、率直な意見交換ができるでしょう。
このような状況にあると、未来へ向けた課題の発見とその取り組みが、迅速に行われますので、企業が発展する要素があるといえるでしょう。
セクショナリズムがない
セクショナリズムとは、企業の利益を考えないで、自分の所属する部署の利益や権利だけに固執することを指します。
他の部署に対して、非協力的な態度を取ることもありますので、セクショナリズムが根強く残っている組織では、課題発見力を発揮できません。
このような状況は、気づいたら、すぐに解消しなければいけません。
若い従業員が発言しやすい
経験の少ない若い従業員でも自由に発言できる環境が整っていれば、課題発見力は十分に発揮できます。
若い従業員は、管理職が思いつかないアイデアをもっている可能性がありますので、上司は、彼らの考えを引き出す役割もあります。
ワークショップを開催して、未来の課題について、若い従業員に積極的に議論してもらう機会を作ることも効果があるでしょう。
まとめ