コラム

VUCA時代とは?

2023.03.18

VUCAとは、Volatility(変動性)、Uncertainty(不確実性)、Complexity(複雑性)、Ambiguity(曖昧性)の頭文字からなる言葉です。

 

テクノロジーの発展や情報の多様化に伴い、ビジネスシーンにも大きな変革が生まれています。

 

企業では、これまでのビジネスを改善し、時代の変化に追いつけるようにしなければなりません。

 

現代社会のように予測が難しい状況は、VUCAと呼ばれており、企業を存続させるためにも、企業のあり方や人材選びに工夫が必要です。

 

ビジネスやマーケット、組織、個人といったあらゆるものを取り巻く環境が変化し、予測が困難になっている状況を意味します。

 

VUCAは、元々アメリカで使われていた軍事用語です。1990年代にアメリカとロシアが対戦していた冷戦が終結し、核兵器ありきだった戦略が不透明な戦略へと変わったことを表している言葉でした。

 

その後、2010年代に変化が激しい世界情勢を表す言葉としてビジネスでも利用されるようになったのです。

VUCAの4つの要素とは?

VUCAの4つの要素は、以下のものからなります。

変動性

変動性とは、現代においてテクノロジーの進化や、それに伴ってさまざまな価値観や社会の仕組み、顧客ニーズなどが変化していくことを指します。

 

短期間で市場の状況が変わることもあるでしょう。

このようにめまぐるしくさまざまなことが変化していくため、先の見通しを立てることができず、将来の予測が難しくなっていると考えられ、不安要素となります。

 

変動性に対応するためにも、消費者のニーズをすばやく察知する力や、常に社会の変化に関する情報収集が必要です。

不確実性

不確実性とは、自然環境や政治・国家、制度など、現時点で確定していないことが多く、経営にリスクが生じることを指します。

 

新型コロナウイルスのような未知の疾病など、唐突に発生する問題を予測することは困難です。

 

日本では、終身雇用制度や年功序列などの日本型雇用が崩壊しつつあり、成果主義での評価が一般的になってきています。

 

これらのさまざまな不確実な事象から、企業や個人でも将来の予測をすることが困難だといわれており、過去の事例を参考することが大切です。

複雑性

複雑性とは、さまざまな要因が複雑に絡み合っている状態で、解決策を見出すのが困難な状況です。

 

経済がグローバル化したことにより、ビジネスは複雑化しています。

 

日本と海外では、習慣や常識、ルールなどが異なります。

 

そのため、日本では成功事例のあるビジネスでも海外では通用しなかったり、逆に海外で成功したビジネスが日本では通用しなかったりすることがあります。

 

このようにグローバルなビジネス環境では、その国の法律や文化、常識などさまざまな要因が絡み合って、ビジネスを複雑化しています。

 

世界的に幅広いエリアでサービスを展開している企業では、その地域の商習慣、顧客のニーズを理解しなければなりません。

曖昧性

曖昧性とは、ある物事に対して、絶対的な解決策が発見できない状態です。

 

変動性(Volatility)・不確実性(Uncertainty)・複雑性(Complexity)が複雑に組み合わさることで、因果関係が不明で、前例のない出来事が増えてきます。

 

これは、過去の実績や成功例に基づいたやり方では通用しない、曖昧性の高い世界へと突入していることを示しています。

 

例えば、消費者の多様化に伴い、どのようなマーケティング施策が適切であるかを導けないことが挙げられます。

 

従来のマーケティング施策が通用しなくなった現代では、いち早く消費者の価値観を把握し、どのような方法を活用するかが問われます。

VUCA時代に対応した思考とは?

VUCA時代に存続するためには、企業や組織のあり方を見直す必要があります。

 

これまでの考え方から、VUCA時代に対応した思考を取り入れましょう。

スピーディな意思決定

VUCA時代では、スピーディな意思決定が企業に求められています。

 

消費者の考え方の多様化や、ビジネス環境が変化しているなかで、早期の段階で適応しなければなりません。

 

また、現代ではグローバル化に伴う競争が激しくなっており、時代の変化に追いつけなくなると、企業経営にもダメージを受けます。

変革への挑戦と対応力

VUCA時代を迎えた現代では、ビジネスで成功を収めるためには、新しいことに対するチャレンジや対応力が必要となります。

 

これまでのマーケティング施策や、商品・サービスが消費者に受け入れられなくなりました。

 

この状況を打破するためにも、ビジネスにおける変革を厭わず、イノベーションを進めることが大切です。

多様なバックグラウンドをもつ人材を活用

多様なバックグラウンドをもつ人材を活用すると、VUCA時代にも対応しやすくなります。

 

海外進出している企業や、これからグローバル展開を目指している企業では、現地でのローカライズを達成するためにも、ダイバーシティな環境が求められます。

 

また、新しいテクノロジーや、マーケティング施策を成功するためにも、情報収集に長けた人材も必要です。

 

VUCA時代で生き残るためには、さまざまなスキルを備えた人材を揃えることが重要です。

 

新しい人材を採用する際に、どのようなスキルを重視するべきか考えてみましょう。

臨機応変な対応力

VUCA時代に生き残れる会社にするためには、臨機応変な対応力を持つ人材が必要です。

 

目まぐるしく変化する環境では、その時々に応じて決断力や行動力が求められます。

 

もちろん、組織的に動くことも大切ですが、1人1人が考えながら対応しなければいけません。

コミュニケーション力

多様なバックグランドを持つ人材を採用する際には、コミュニケーション力を意識するようにしましょう。

 

従業員同士で意見の食い違いや、文化の違いによる摩擦が発生しないようにするためです。

 

また、新しい分野でビジネスを始める場合、コミュニケーションを活かして、取り組む姿勢が求められます。

 

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